曜「なにかがおかしい」
鞠莉「おかしい…って、そりゃあ霧の中なんだから普通じゃないでしょ?」
曜「霧だけじゃなくて、こう、なんか変なんだよ」
鞠莉「変?いったい何が?」
曜「う~ん…」
曜「あっ!」
曜「何も聞こえないんだ!」
鞠莉「へ?マリーと会話できてるじゃん」
曜「そうじゃなくて。風の音も波の音も聞こえないんだよ!」
鞠莉「そういえば…え、何で!?」
曜「おかしい…」
鞠莉「おかしい…って、そりゃあ霧の中なんだから普通じゃないでしょ?」
曜「霧だけじゃなくて、こう、なんか変なんだよ」
鞠莉「変?いったい何が?」
曜「う~ん…」
曜「あっ!」
曜「何も聞こえないんだ!」
鞠莉「へ?マリーと会話できてるじゃん」
曜「そうじゃなくて。風の音も波の音も聞こえないんだよ!」
鞠莉「そういえば…え、何で!?」
曜「おかしい…」
218: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:17:46.82 ID:BsUqdy8i
ズズッ
曜「うわぁ」
千歌「なに、どうしたの!?」
千歌「何かにぶつかった?」
鞠莉「ぶつかったというより…座礁ね」
鞠莉「ごめん、霧の中で浅瀬が見えてなかった」
善子「…まあ、この霧じゃあしょうがないわよね」
梨子「ここは、どこだろう…」
ダイヤ「変ね…こんなところに島はないはずだけど」
鞠莉「だよね…」
千歌「降りてみよう」
曜「うわぁ」
千歌「なに、どうしたの!?」
千歌「何かにぶつかった?」
鞠莉「ぶつかったというより…座礁ね」
鞠莉「ごめん、霧の中で浅瀬が見えてなかった」
善子「…まあ、この霧じゃあしょうがないわよね」
梨子「ここは、どこだろう…」
ダイヤ「変ね…こんなところに島はないはずだけど」
鞠莉「だよね…」
千歌「降りてみよう」
219: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:20:57.48 ID:BsUqdy8i
曜「やっぱりおかしい。自然の音が聞こえない」
ルビィ「ほんとだ…音のない世界…」
千歌「波もない…どうなっているの?」
梨子「周りは霧に囲まれて…世界から切り離されたみたい」
善子「異世界に迷い込んだ…とかじゃないでしょうね?」
ダイヤ「否定できないのが怖いわね…」
ルビィ「そんな…」
ダイヤ「ちょっとあたりを調べてみましょう」
ルビィ「ほんとだ…音のない世界…」
千歌「波もない…どうなっているの?」
梨子「周りは霧に囲まれて…世界から切り離されたみたい」
善子「異世界に迷い込んだ…とかじゃないでしょうね?」
ダイヤ「否定できないのが怖いわね…」
ルビィ「そんな…」
ダイヤ「ちょっとあたりを調べてみましょう」
220: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:25:05.12 ID:BsUqdy8i
鞠莉「この水面だけ、揺れてる…?」
ことり「凛ちゃん?」パチャン
ルビィ「ひゃあっ」
ことり「…違う」
鞠莉「びっくりしたー…いきなり出てこないでよ!」
鞠莉「って、え?水中から?いつから潜ってたの?」
ルビィ「その足…というかヒレは…」
ルビィ「もしかして…に、人魚!?」
ことり「凛ちゃん?」パチャン
ルビィ「ひゃあっ」
ことり「…違う」
鞠莉「びっくりしたー…いきなり出てこないでよ!」
鞠莉「って、え?水中から?いつから潜ってたの?」
ルビィ「その足…というかヒレは…」
ルビィ「もしかして…に、人魚!?」
221: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:27:22.21 ID:BsUqdy8i
ことり「驚かせちゃってごめんなさい…」
ことり「私はことり。見ての通り人魚だよ」
鞠莉「人魚…物語の中だけだと思ってたけどほんとにいるんだ」
曜「凛ちゃんって誰?人魚の仲間?」
ことり「ううん、凛ちゃんは人間だよ。ナギムナー村っていうところにいるの」
ことり「また来るねって言ってくれたからずっと待ってたのに…」
ことり「ずっと来ないんだ…」
曜「なにそれひどい!」
鞠莉「約束を破るなんて!」
ダイヤ「残念ながら…社交辞令だったということね」
ことり「そんなことないもん!凛ちゃんは来るよ!」
ことり「きっと…来てくれるもん…」
ことり「私はことり。見ての通り人魚だよ」
鞠莉「人魚…物語の中だけだと思ってたけどほんとにいるんだ」
曜「凛ちゃんって誰?人魚の仲間?」
ことり「ううん、凛ちゃんは人間だよ。ナギムナー村っていうところにいるの」
ことり「また来るねって言ってくれたからずっと待ってたのに…」
ことり「ずっと来ないんだ…」
曜「なにそれひどい!」
鞠莉「約束を破るなんて!」
ダイヤ「残念ながら…社交辞令だったということね」
ことり「そんなことないもん!凛ちゃんは来るよ!」
ことり「きっと…来てくれるもん…」
222: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:30:14.81 ID:BsUqdy8i
ことり「そうだ!ねえ、あなたたち、凛ちゃんの様子見てきてもらうことってできないかな?」
梨子「私たちが?」
ことり「おねがぁい♪」
千歌「ナギムナーってどこにあるの?」
ダイヤ「ホムラの南の方ね。確か船じゃなきゃ行けなかったと思うけど」
善子「どうせオーブ探しにいろんなとこ行かなきゃいけないから別にいいんだけど、自分から会いに行こうとは思わなかったの?」
ことり「そうすると、すれ違いになっちゃうかもしれないから…」
ダイヤ「確かに、双方が動くことは得策ではないわね」
ダイヤ「かつて、お互いを探して歩き回った結果、何度もすれ違った王子たちの逸話もあるし…」
鞠莉「よし、行きましょう。そして、その凛って子を問い詰めてやるんだから!」
梨子「私たちが?」
ことり「おねがぁい♪」
千歌「ナギムナーってどこにあるの?」
ダイヤ「ホムラの南の方ね。確か船じゃなきゃ行けなかったと思うけど」
善子「どうせオーブ探しにいろんなとこ行かなきゃいけないから別にいいんだけど、自分から会いに行こうとは思わなかったの?」
ことり「そうすると、すれ違いになっちゃうかもしれないから…」
ダイヤ「確かに、双方が動くことは得策ではないわね」
ダイヤ「かつて、お互いを探して歩き回った結果、何度もすれ違った王子たちの逸話もあるし…」
鞠莉「よし、行きましょう。そして、その凛って子を問い詰めてやるんだから!」
223: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:34:37.39 ID:BsUqdy8i
───
凛「凛に何か用かにゃ?」
鞠莉「ことりがあなたを待ってるのよ!」
凛「ことり?」
鞠莉「まさか忘れっていうの?人魚のことりよ!」
凛「にん…!」
凛「しー!」
凛「人魚なんて大きな声で言わないでよ」
曜「どういうこと?」
凛「このナギムナー村じゃ人魚はすっごく怖がられてるんだにゃ」
曜「なんで?別に悪いことしないよね?」
凛「凛に何か用かにゃ?」
鞠莉「ことりがあなたを待ってるのよ!」
凛「ことり?」
鞠莉「まさか忘れっていうの?人魚のことりよ!」
凛「にん…!」
凛「しー!」
凛「人魚なんて大きな声で言わないでよ」
曜「どういうこと?」
凛「このナギムナー村じゃ人魚はすっごく怖がられてるんだにゃ」
曜「なんで?別に悪いことしないよね?」
224: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:38:16.12 ID:BsUqdy8i
凛「むかしね、この村の人と人魚が恋人になったことがあったの」
凛「その時は村のみんなもお祝いしたんだ」
凛「だけど、その後…災害が続いた」
凛「漁もうまくいかなくて、特に真珠が取れなくなったから村は貧しくなっていった…」
凛「人魚の呪いだって噂が村に広がった」
凛「それで、責められた2人は心中を…」
ルビィ「そんな…」
凛「それから村はまた」
凛「おばあちゃんから聞いた話だから、どこまで本当かはわからないけど」
凛「人魚と仲良くなると災いがふりかかる…そういう言い伝えなんだ」
凛「その時は村のみんなもお祝いしたんだ」
凛「だけど、その後…災害が続いた」
凛「漁もうまくいかなくて、特に真珠が取れなくなったから村は貧しくなっていった…」
凛「人魚の呪いだって噂が村に広がった」
凛「それで、責められた2人は心中を…」
ルビィ「そんな…」
凛「それから村はまた」
凛「おばあちゃんから聞いた話だから、どこまで本当かはわからないけど」
凛「人魚と仲良くなると災いがふりかかる…そういう言い伝えなんだ」
225: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:42:09.86 ID:BsUqdy8i
鞠莉「でも、あなたはことりにまた会いに行くって言ったんじゃないの?」
鞠莉「人魚の呪いを恐れてるとは思えないけど」
凛「ことりちゃんって、あのことりちゃんだよね?」
鞠莉「あのことり以外に人魚のことりがいるの?」
凛「…ずっと待ってるってどういうことにゃ?」
鞠莉「どういうこともなにも、そのままの意味よ」
凛「だってことりちゃんと会ったのって…10年くらい前だよ?」
善子「は?」
ルビィ「10年前!?」
鞠莉「人魚の呪いを恐れてるとは思えないけど」
凛「ことりちゃんって、あのことりちゃんだよね?」
鞠莉「あのことり以外に人魚のことりがいるの?」
凛「…ずっと待ってるってどういうことにゃ?」
鞠莉「どういうこともなにも、そのままの意味よ」
凛「だってことりちゃんと会ったのって…10年くらい前だよ?」
善子「は?」
ルビィ「10年前!?」
226: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:45:24.88 ID:BsUqdy8i
凛「凛がまだ小さいときにね、船から落ちて、溺れそうになったんだ」
凛「その時に助けてくれたのがことりちゃん」
凛「凛はまだ小さかったから人魚のことは知らなくて…後から村の言い伝えを聞いて人魚のことが怖くなっちゃったって」
凛「それでことりちゃんとの約束は守れなくて、さっきまで忘れちゃってたけど」
凛「向こうも1回会っただけの凛のことなんてとっくに忘れてるって思ってたよ…」
千歌「ことりちゃんはずっと覚えてたってことだね」
梨子「10年…人魚の寿命は人より長いらしいけど、そんなに待っていられるものかな?」
ダイヤ「確かに、それだけの間待ち続けるというのもおかしな話ね」
ルビィ「でも、それだけことりさんにとって大事だったってことじゃないかな?」
凛「その時に助けてくれたのがことりちゃん」
凛「凛はまだ小さかったから人魚のことは知らなくて…後から村の言い伝えを聞いて人魚のことが怖くなっちゃったって」
凛「それでことりちゃんとの約束は守れなくて、さっきまで忘れちゃってたけど」
凛「向こうも1回会っただけの凛のことなんてとっくに忘れてるって思ってたよ…」
千歌「ことりちゃんはずっと覚えてたってことだね」
梨子「10年…人魚の寿命は人より長いらしいけど、そんなに待っていられるものかな?」
ダイヤ「確かに、それだけの間待ち続けるというのもおかしな話ね」
ルビィ「でも、それだけことりさんにとって大事だったってことじゃないかな?」
227: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:49:23.58 ID:BsUqdy8i
凛「…凛、ことりちゃんに会いに行くよ」
凛「ずっと忘れてて、今更だからすっごく怒られるかもしれないけど」
凛「というか呪われちゃう?大丈夫かな?」
凛「もしかしたら凛だけじゃなくてこの村も…どうしよう!」
曜「ことりちゃんはそんなことしないと思うよ?」
千歌「うん、怒ってる感じはなかったし」
凛「そうなの?それなら…」
凛「でも1人で会いに行くのは怖いかも…」
曜「大丈夫、私たちもいるから!」
凛「ありがとう」
凛「お願い、ことりちゃんのところに連れて行って!」
凛「ずっと忘れてて、今更だからすっごく怒られるかもしれないけど」
凛「というか呪われちゃう?大丈夫かな?」
凛「もしかしたら凛だけじゃなくてこの村も…どうしよう!」
曜「ことりちゃんはそんなことしないと思うよ?」
千歌「うん、怒ってる感じはなかったし」
凛「そうなの?それなら…」
凛「でも1人で会いに行くのは怖いかも…」
曜「大丈夫、私たちもいるから!」
凛「ありがとう」
凛「お願い、ことりちゃんのところに連れて行って!」
228: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:53:07.54 ID:BsUqdy8i
───
ことり「凛ちゃん!」
凛「ことり…ちゃん?」
ことり「すごい、大きい!」
ことり「いつの間に…こんなに大きく…」
凛「ことりちゃんは変わらないんだね」
ことり「うん」
凛「ごめんなさい!」
凛「凛…また来るって約束したのに忘れちゃって…それで…」
ことり「ううん、会いに来てくれて嬉しいよ」
凛「でも、10年だよ?そんなにことりちゃんを待たせて…」
ことり「そっか…そんなに経ってたんだ」
ことり「凛ちゃんが大きくなるくらいの時間が…」
ことり「凛ちゃん!」
凛「ことり…ちゃん?」
ことり「すごい、大きい!」
ことり「いつの間に…こんなに大きく…」
凛「ことりちゃんは変わらないんだね」
ことり「うん」
凛「ごめんなさい!」
凛「凛…また来るって約束したのに忘れちゃって…それで…」
ことり「ううん、会いに来てくれて嬉しいよ」
凛「でも、10年だよ?そんなにことりちゃんを待たせて…」
ことり「そっか…そんなに経ってたんだ」
ことり「凛ちゃんが大きくなるくらいの時間が…」
229: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 21:56:46.46 ID:BsUqdy8i
ことり「改めて…凛ちゃん、ことりとお友達になってくれますか?」
凛「凛で…いいの?」
ことり「もちろん!」
凛「よろこんで…お願いします!」
ことり「やったぁ!」
千歌「うん、よかったよかった」
ことり「あ、もちろん千歌ちゃんたちもお友達だよ♪」
千歌「私たちも?」
ことり「うん、みんな友達」
ルビィ「わぁ、人魚さんとお友達になれるなんて」
凛「凛で…いいの?」
ことり「もちろん!」
凛「よろこんで…お願いします!」
ことり「やったぁ!」
千歌「うん、よかったよかった」
ことり「あ、もちろん千歌ちゃんたちもお友達だよ♪」
千歌「私たちも?」
ことり「うん、みんな友達」
ルビィ「わぁ、人魚さんとお友達になれるなんて」
230: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 22:00:18.67 ID:BsUqdy8i
善子「しっかし、10年も待ち続けるって、あなたってどれだけ気が長いの?」
ことり「人魚はね、数百年生きるの。だから時間の感覚も人間のみんなとは違うと思うよ?」
ことり「もともとのんびり待つのは好きだし♪」
善子「だからって限度があると思うけど…」
ことり「あ、あとここはね、時間の流れが違うの。外の世界よりゆっくり時間が流れているの」
ことり「だからことりが待ってた時間はもっと短いと思うよ」
曜「そういえば…最初に来てから外に出た時、思ったより時間が経ってた気がする」
鞠莉「波も風もないのはそういうことだったのね…」
善子「って、私たちここにいても大丈夫?」
ことり「大丈夫だと思うよ?まあ、たまに迷い込んで抜けられなくなっちゃう人もいる見たいだけど」
善子「なるべく早くここから出たほうがいいんじゃ…」
ことり「人魚はね、数百年生きるの。だから時間の感覚も人間のみんなとは違うと思うよ?」
ことり「もともとのんびり待つのは好きだし♪」
善子「だからって限度があると思うけど…」
ことり「あ、あとここはね、時間の流れが違うの。外の世界よりゆっくり時間が流れているの」
ことり「だからことりが待ってた時間はもっと短いと思うよ」
曜「そういえば…最初に来てから外に出た時、思ったより時間が経ってた気がする」
鞠莉「波も風もないのはそういうことだったのね…」
善子「って、私たちここにいても大丈夫?」
ことり「大丈夫だと思うよ?まあ、たまに迷い込んで抜けられなくなっちゃう人もいる見たいだけど」
善子「なるべく早くここから出たほうがいいんじゃ…」
231: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 22:03:58.96 ID:BsUqdy8i
ことり「待って!」
ことり「凛ちゃんに会わせてくれたお礼にがしたいの。ことりにできることなら何でもするから!」
梨子「あ、それなら…」
梨子「私たちは海に沈んだと言われるオーブを探してるの。何か知っていますか?」
ことり「オーブ?…ことりは知らないなぁ…」
ことり「あ、でも海未ちゃんならわかるかも!」
曜「海未ちゃん?人魚の仲間?」
ことり「海未ちゃんはね、私たち人魚たちが住んでる国の女王様なんだ」
ことり「いろんなことを知ってるからオーブのことも知ってるかも」
ことり「みんなを連れてってあげるね♪」
善子「人魚の国って…海の中にあったりしない?」
ことり「うん、海の中にあるよ?」
善子「そんなの人間がどうやって行くのよ!」
ことり「大丈夫!マーメイドハープを使えば人間でも海に潜れるようになるから」
ことり「凛ちゃんに会わせてくれたお礼にがしたいの。ことりにできることなら何でもするから!」
梨子「あ、それなら…」
梨子「私たちは海に沈んだと言われるオーブを探してるの。何か知っていますか?」
ことり「オーブ?…ことりは知らないなぁ…」
ことり「あ、でも海未ちゃんならわかるかも!」
曜「海未ちゃん?人魚の仲間?」
ことり「海未ちゃんはね、私たち人魚たちが住んでる国の女王様なんだ」
ことり「いろんなことを知ってるからオーブのことも知ってるかも」
ことり「みんなを連れてってあげるね♪」
善子「人魚の国って…海の中にあったりしない?」
ことり「うん、海の中にあるよ?」
善子「そんなの人間がどうやって行くのよ!」
ことり「大丈夫!マーメイドハープを使えば人間でも海に潜れるようになるから」
232: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 22:07:41.86 ID:BsUqdy8i
───
ことり「海底王国ムウレアにようこそ♪」
曜「すごい!水の中で息ができてる!」
曜「何で?どうして?」
ことり「人魚の魔法だよ。この国の中にいる間は陸の生き物でも呼吸に困らないの」
梨子「熱いお茶を飲むと水の中でも息ができるっておとぎ話は聞いたことあるけど…」
ダイヤ「これが人魚の魔法…」
千歌「ことりちゃん以外にも人魚がたくさんだ!」
ルビィ「なんか…ルビィたち見られてる?」
ことり「人間が来ることなんてめったにないからね」
凛「凛も来ちゃってよかったにゃ?」
ことり「もちろん、凛ちゃんはことりの大事なお友達だもん♪」
ことり「じゃあ海未ちゃんのところに行こうか」
ことり「海底王国ムウレアにようこそ♪」
曜「すごい!水の中で息ができてる!」
曜「何で?どうして?」
ことり「人魚の魔法だよ。この国の中にいる間は陸の生き物でも呼吸に困らないの」
梨子「熱いお茶を飲むと水の中でも息ができるっておとぎ話は聞いたことあるけど…」
ダイヤ「これが人魚の魔法…」
千歌「ことりちゃん以外にも人魚がたくさんだ!」
ルビィ「なんか…ルビィたち見られてる?」
ことり「人間が来ることなんてめったにないからね」
凛「凛も来ちゃってよかったにゃ?」
ことり「もちろん、凛ちゃんはことりの大事なお友達だもん♪」
ことり「じゃあ海未ちゃんのところに行こうか」
233: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 22:14:35.23 ID:BsUqdy8i
ことり「ただいまー」
海未「ただいまじゃありません!何年経ったと思っているんですか!」
ことり「ごめんね?」
海未「まったく…いつまでも来ない相手を待ち続けて」
ことり「でも海未ちゃんならことりのこと見つけられたんじゃないの?」
海未「当然居場所は把握してます。」
海未「だけど私はこの国の女王。離れるわけにはいかないんです」
海未「まあ、いい加減連れ戻そうかとは思っていましたけど」
ことり「そうだったの?」
海未「ただいまじゃありません!何年経ったと思っているんですか!」
ことり「ごめんね?」
海未「まったく…いつまでも来ない相手を待ち続けて」
ことり「でも海未ちゃんならことりのこと見つけられたんじゃないの?」
海未「当然居場所は把握してます。」
海未「だけど私はこの国の女王。離れるわけにはいかないんです」
海未「まあ、いい加減連れ戻そうかとは思っていましたけど」
ことり「そうだったの?」
234: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 22:18:49.99 ID:BsUqdy8i
海未「ああ、すみません、みなさん」
海未「私は海未。このムウレアの女王をしています」
海未「この国に人間が来るのもいつぶりでしょうか…最近はお互いに干渉しないようにしているもので」
千歌「そうなの?だから人魚がなかなか見つからないんだ」
海未「人魚は人間にとって珍しいからか、狙われることもあるので」
海未「その逆、同族が襲われた恨みとして人間の船を沈めることも…」
海未「お互いの安全のためにも、あまり接触しないほうがいいと思うのです」
ことり「あれ、もしかしてこの子たち連れてきたらまずかった?」
海未「この方たちは心が綺麗なので大丈夫ですよ。ことりもそう思ったから連れてきたのでしょう?」
海未「もしよからぬことを企んでいるようなら、すぐに海の藻屑に変えてあげますが」ニコッ
善子「ひっ」
海未「私は海未。このムウレアの女王をしています」
海未「この国に人間が来るのもいつぶりでしょうか…最近はお互いに干渉しないようにしているもので」
千歌「そうなの?だから人魚がなかなか見つからないんだ」
海未「人魚は人間にとって珍しいからか、狙われることもあるので」
海未「その逆、同族が襲われた恨みとして人間の船を沈めることも…」
海未「お互いの安全のためにも、あまり接触しないほうがいいと思うのです」
ことり「あれ、もしかしてこの子たち連れてきたらまずかった?」
海未「この方たちは心が綺麗なので大丈夫ですよ。ことりもそう思ったから連れてきたのでしょう?」
海未「もしよからぬことを企んでいるようなら、すぐに海の藻屑に変えてあげますが」ニコッ
善子「ひっ」
235: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 22:22:46.37 ID:BsUqdy8i
海未「それと、知っての通り、人魚と人間は生活も寿命も全く違います」
海未「人魚が陸で暮らすことはできないし、人が海の中で暮らすこともできない」
海未「人の側だけがすぐに老いていき、人魚が残される」
海未「過去に人魚と人が仲良くなった例はいくつもありますが、ほとんどがよくない結果に終わったと聞いています」
海未「ことりの交友関係に反対するつもりはありませんが、それを承知で付き合ってください」
海未「…今ならみなさんから人魚に関する記憶を消して陸に戻すこともできますが、どうしますか?」
ことり「それはだめ!」
凛「うん、せっかく友達になれたんだもん。忘れたくないよ」
海未「そうですか…覚悟の上ならいいでしょう」
海未「人魚が陸で暮らすことはできないし、人が海の中で暮らすこともできない」
海未「人の側だけがすぐに老いていき、人魚が残される」
海未「過去に人魚と人が仲良くなった例はいくつもありますが、ほとんどがよくない結果に終わったと聞いています」
海未「ことりの交友関係に反対するつもりはありませんが、それを承知で付き合ってください」
海未「…今ならみなさんから人魚に関する記憶を消して陸に戻すこともできますが、どうしますか?」
ことり「それはだめ!」
凛「うん、せっかく友達になれたんだもん。忘れたくないよ」
海未「そうですか…覚悟の上ならいいでしょう」
236: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/11(土) 22:26:13.96 ID:BsUqdy8i
海未「さて、勇者千歌。あなた方が求めているのはこれでしょう?」
千歌「緑のオーブ!」
鞠莉「わぉ、あっさり見つかっちゃったね」
曜「あれ、何で千歌ちゃんが勇者だって知ってるの?」
海未「私はある程度のことはこの千里の真珠で知ることができるのですよ」
海未「このオーブはかつて沈んだ船にあったもの。ようやく人間に返すことができます」
海未「勇者なら…きっと役立ててくれるでしょう」
ダイヤ「ありがとうございます」
梨子「もしかして…他のオーブのことも知っていたりします?」
海未「そうですね…正確なところまではわかりませんが、わかる範囲で教えましょう」
梨子「ありがとうございます!」
───
──
─
千歌「緑のオーブ!」
鞠莉「わぉ、あっさり見つかっちゃったね」
曜「あれ、何で千歌ちゃんが勇者だって知ってるの?」
海未「私はある程度のことはこの千里の真珠で知ることができるのですよ」
海未「このオーブはかつて沈んだ船にあったもの。ようやく人間に返すことができます」
海未「勇者なら…きっと役立ててくれるでしょう」
ダイヤ「ありがとうございます」
梨子「もしかして…他のオーブのことも知っていたりします?」
海未「そうですね…正確なところまではわかりませんが、わかる範囲で教えましょう」
梨子「ありがとうございます!」
───
──
─
239: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 13:38:15.84 ID:JP2R7y1y
千歌「これでオーブは5個…」
ルビィ「海未さんや、たまたま会えた情報屋の花陽ちゃんから聞いたりしたおかげだね」
善子「怪鳥がどっからか持って行って隠していたシルバーオーブ」
ダイヤ「バンデルフォンの王城跡に眠っていたパープルオーブ」
梨子「そして…最後の1つがあるのが、ここクレイモラン王国」
千歌「雪が降ってて真っ白だよ」
曜「うう…さっむ!」
梨子「ほら曜ちゃん、ちゃんと厚着しないと」
曜「ありがとう、梨子ちゃん♪」
ルビィ「海未さんや、たまたま会えた情報屋の花陽ちゃんから聞いたりしたおかげだね」
善子「怪鳥がどっからか持って行って隠していたシルバーオーブ」
ダイヤ「バンデルフォンの王城跡に眠っていたパープルオーブ」
梨子「そして…最後の1つがあるのが、ここクレイモラン王国」
千歌「雪が降ってて真っ白だよ」
曜「うう…さっむ!」
梨子「ほら曜ちゃん、ちゃんと厚着しないと」
曜「ありがとう、梨子ちゃん♪」
240: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 13:40:08.45 ID:JP2R7y1y
曜「早く中に入っちゃおうよ!」
鞠莉「そうね…あら?」
ルビィ「どうしたの?」
鞠莉「この門…凍ってない?」
千歌「ほんとだ…」
鞠莉「ダイヤ、魔法で溶かせない?」
ダイヤ「このサイズの門の氷を溶かしきるのはさすがに…」
曜「あれ、おかしくない?門が凍ってたら、この国の人たちはどうやって外に出てるの?」
鞠莉「そうね…みんな閉じこもってるのかしら?」
千歌「他に入り口はないの?」
善子「確か…こっち」
ルビィ「ヨハネちゃんどうしたの?」
鞠莉「そうね…あら?」
ルビィ「どうしたの?」
鞠莉「この門…凍ってない?」
千歌「ほんとだ…」
鞠莉「ダイヤ、魔法で溶かせない?」
ダイヤ「このサイズの門の氷を溶かしきるのはさすがに…」
曜「あれ、おかしくない?門が凍ってたら、この国の人たちはどうやって外に出てるの?」
鞠莉「そうね…みんな閉じこもってるのかしら?」
千歌「他に入り口はないの?」
善子「確か…こっち」
ルビィ「ヨハネちゃんどうしたの?」
241: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 13:44:20.35 ID:JP2R7y1y
善子「ここに…」
千歌「こんなところにもちっちゃい入口があるんだ」
善子「夜とか、正門が閉まってるときはこっちが出入り口になるの」
曜「よっちゃんこの国に来たことあるの?」
善子「まあ、ね」
鞠莉「でもこっちのドアも凍っちゃってるみたいよ?」
ルビィ「ここもダメなの?」
ダイヤ「この程度なら…メラ」
千歌「むんん…開いた!」
千歌「こんなところにもちっちゃい入口があるんだ」
善子「夜とか、正門が閉まってるときはこっちが出入り口になるの」
曜「よっちゃんこの国に来たことあるの?」
善子「まあ、ね」
鞠莉「でもこっちのドアも凍っちゃってるみたいよ?」
ルビィ「ここもダメなの?」
ダイヤ「この程度なら…メラ」
千歌「むんん…開いた!」
242: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 13:46:44.15 ID:JP2R7y1y
梨子「町の中も雪が舞っててよく見えないね…」
曜「あ、見て。ウマの像があるよ」
鞠莉「氷でできてるの?見事なものね」
鞠莉「あ、こっちは飼い主役かしら?」
梨子「きれい…氷でこんなにきれいな像を作れるものなんだ…」
梨子「でもなんで道の真ん中に置いてあるんだろう?」
ダイヤ「この氷…魔力を感じるわ」
ルビィ「魔法で作られたってこと?」
曜「あ、見て。ウマの像があるよ」
鞠莉「氷でできてるの?見事なものね」
鞠莉「あ、こっちは飼い主役かしら?」
梨子「きれい…氷でこんなにきれいな像を作れるものなんだ…」
梨子「でもなんで道の真ん中に置いてあるんだろう?」
ダイヤ「この氷…魔力を感じるわ」
ルビィ「魔法で作られたってこと?」
243: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 13:50:56.03 ID:JP2R7y1y
鞠莉「ねえ、こっち来て!」
千歌「どうしたの?」
鞠莉「これっ…」
千歌「え…?」
梨子「なに…これ…」
曜「人型の氷ばっかり…」
ルビィ「これ…もしかして…町の人たちが凍ってる!?」
ダイヤ「そんなこと…いえ、そういうことでしょうね」
ルビィ「いくら寒くても、人が凍っちゃうなんて…ないよね?」
ダイヤ「ありえないわ」
ダイヤ「これは…何者かの魔法によるものよ」
鞠莉「でも、国1つフリーズさせるなんてそんな人…」
千歌「どうしたの?」
鞠莉「これっ…」
千歌「え…?」
梨子「なに…これ…」
曜「人型の氷ばっかり…」
ルビィ「これ…もしかして…町の人たちが凍ってる!?」
ダイヤ「そんなこと…いえ、そういうことでしょうね」
ルビィ「いくら寒くても、人が凍っちゃうなんて…ないよね?」
ダイヤ「ありえないわ」
ダイヤ「これは…何者かの魔法によるものよ」
鞠莉「でも、国1つフリーズさせるなんてそんな人…」
244: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 13:55:16.12 ID:JP2R7y1y
千歌「この人、ダイヤちゃんの魔法で溶かせる?」
ダイヤ「…やめておいた方がいいと思うわ」
ダイヤ「溶かせたとして、この人が無事で済むかは分からないから」
ダイヤ「この魔法をかけた存在を探して解いてもらうのが一番…」
鞠莉「一体誰が…ただの人にできるようなことじゃないよね」
梨子「この国に何が起こったのか…知っている人がいればいいんだけど」
ルビィ「みんな凍っちゃってるんだよね?」
曜「あ、あそこに誰かいるよ!」
ダイヤ「…やめておいた方がいいと思うわ」
ダイヤ「溶かせたとして、この人が無事で済むかは分からないから」
ダイヤ「この魔法をかけた存在を探して解いてもらうのが一番…」
鞠莉「一体誰が…ただの人にできるようなことじゃないよね」
梨子「この国に何が起こったのか…知っている人がいればいいんだけど」
ルビィ「みんな凍っちゃってるんだよね?」
曜「あ、あそこに誰かいるよ!」
245: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 13:57:48.93 ID:JP2R7y1y
曜「あのっ」
歩夢「ひゃっ!」
梨子「いきなりごめんなさい。あなたはこの国の人?ここで何があったか知っていますか?」
歩夢「私は…歩夢」
曜「歩夢ってもしかして歩夢ちゃん?」
歩夢「えっ?」
曜「私だよ、曜だよ!覚えてない?」
歩夢「曜…あ、えっと、デルカダールの王女の…」
曜「そう!わー久しぶりだね」
歩夢「そうね…」
千歌「知り合いなの?」
曜「クレイモランの王女だよ。前にあったことあるんだ」
歩夢「今は…女王だけどね」
曜「え、じゃあ王様は…」
歩夢「ええ、ちょっと前に…」
曜「そっか…」
歩夢「ひゃっ!」
梨子「いきなりごめんなさい。あなたはこの国の人?ここで何があったか知っていますか?」
歩夢「私は…歩夢」
曜「歩夢ってもしかして歩夢ちゃん?」
歩夢「えっ?」
曜「私だよ、曜だよ!覚えてない?」
歩夢「曜…あ、えっと、デルカダールの王女の…」
曜「そう!わー久しぶりだね」
歩夢「そうね…」
千歌「知り合いなの?」
曜「クレイモランの王女だよ。前にあったことあるんだ」
歩夢「今は…女王だけどね」
曜「え、じゃあ王様は…」
歩夢「ええ、ちょっと前に…」
曜「そっか…」
246: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:00:53.10 ID:JP2R7y1y
鞠莉「再開を喜んでるところ悪いけど、この国の人たちが何で凍っちゃってるのか、何か知らない?」
歩夢「これは…魔女の魔法なの…」
ルビィ「魔女?」
歩夢「そう、魔女…」
歩夢「あの時、魔女が現れて、魔法をかけたらみんな凍っちゃったのよ」
善子「あなたは何で無事だったの?」
歩夢「さあ…分からないわ」
歩夢「ともかく私はこの魔法を解く方法を探しているんだけど…」
ダイヤ「それなら、魔女を倒せば魔法も解けるかもしれない」
歩夢「え、ええそうね。倒さなくても解いてくれるかもしれないけど」
曜「何言ってるの?みんなを氷漬けにした悪い魔女なんでしょ?話し合いで解決できるとは思えないよ」
歩夢「それは…」
千歌「魔女の居場所はわかるの?」
歩夢「…いいえ」
歩夢「ただ、東のシケスビア雪原の北、ミルレアンの森に魔女の手下の魔獣がいるって言われてるの。そいつを倒せば、魔女の手掛かりがあるかもしれないわ」
千歌「魔獣だね。よーし、倒しに行こう!」
歩夢「これは…魔女の魔法なの…」
ルビィ「魔女?」
歩夢「そう、魔女…」
歩夢「あの時、魔女が現れて、魔法をかけたらみんな凍っちゃったのよ」
善子「あなたは何で無事だったの?」
歩夢「さあ…分からないわ」
歩夢「ともかく私はこの魔法を解く方法を探しているんだけど…」
ダイヤ「それなら、魔女を倒せば魔法も解けるかもしれない」
歩夢「え、ええそうね。倒さなくても解いてくれるかもしれないけど」
曜「何言ってるの?みんなを氷漬けにした悪い魔女なんでしょ?話し合いで解決できるとは思えないよ」
歩夢「それは…」
千歌「魔女の居場所はわかるの?」
歩夢「…いいえ」
歩夢「ただ、東のシケスビア雪原の北、ミルレアンの森に魔女の手下の魔獣がいるって言われてるの。そいつを倒せば、魔女の手掛かりがあるかもしれないわ」
千歌「魔獣だね。よーし、倒しに行こう!」
247: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:05:22.10 ID:JP2R7y1y
───
千歌「うぅ…冷た。吹雪いてて全然見えないよ…」
千歌「ミルレアンの森に魔女の手下がいるって言ってたけど…」
千歌「いつ魔獣が出てくるかわかんないからね。みんな、はぐれないように気を付けて」
千歌「…あれ?」
千歌「いない!?」
千歌「よっちゃん?ダイヤちゃん、ルビィちゃーん!鞠莉ちゃん、梨子ちゃん、曜ちゃん!?」
千歌「…みんないない」
千歌「もしかして…はぐれた!?」
千歌「うぅ…冷た。吹雪いてて全然見えないよ…」
千歌「ミルレアンの森に魔女の手下がいるって言ってたけど…」
千歌「いつ魔獣が出てくるかわかんないからね。みんな、はぐれないように気を付けて」
千歌「…あれ?」
千歌「いない!?」
千歌「よっちゃん?ダイヤちゃん、ルビィちゃーん!鞠莉ちゃん、梨子ちゃん、曜ちゃん!?」
千歌「…みんないない」
千歌「もしかして…はぐれた!?」
248: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:09:02.77 ID:JP2R7y1y
千歌「どうしよう…」
千歌(森の入り口戻ったほうがいいかな?)
千歌(いや、もう先に進んでて魔獣と戦ってるってことも…)
千歌(それに戻る道もわかんなくなっちゃったし…)
千歌(よし、このまま進もう)
千歌(多分誰かと会えるはず!)
「ムフォフォ!」
千歌「なんかの鳴き声!?」
「ムフォー!」
千歌(もしかして魔獣?)
千歌(行ってみよう!)
千歌(森の入り口戻ったほうがいいかな?)
千歌(いや、もう先に進んでて魔獣と戦ってるってことも…)
千歌(それに戻る道もわかんなくなっちゃったし…)
千歌(よし、このまま進もう)
千歌(多分誰かと会えるはず!)
「ムフォフォ!」
千歌「なんかの鳴き声!?」
「ムフォー!」
千歌(もしかして魔獣?)
千歌(行ってみよう!)
249: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:12:50.35 ID:JP2R7y1y
千歌(誰かが魔物と戦って…)
果南「くっ」キン
千歌(あれはっ)
千歌「果南ちゃん!?」
果南「えっ、千歌!?」
「ムフォフォー」ドン
果南「あぁっ!」
千歌「大丈夫!?」
果南「うん」
果南「なんでここに…っていうのは後だね」
果南「とりあえずあいつを倒さないと」
千歌「あれが魔獣なの?」
果南「さあ、そうなんじゃないの?」
「ムフォムフォ」
果南「くっ」キン
千歌(あれはっ)
千歌「果南ちゃん!?」
果南「えっ、千歌!?」
「ムフォフォー」ドン
果南「あぁっ!」
千歌「大丈夫!?」
果南「うん」
果南「なんでここに…っていうのは後だね」
果南「とりあえずあいつを倒さないと」
千歌「あれが魔獣なの?」
果南「さあ、そうなんじゃないの?」
「ムフォムフォ」
250: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:16:07.10 ID:JP2R7y1y
───
果南「渾身斬り!」ザンッ
千歌「はやぶさ斬り!」ザザッ
「ムフォフォーン…」バタリ
千歌「よっし!」
果南「千歌…強くなったね」
果南「イシにいた時とは大違いだよ」
千歌「そりゃあチカも旅をして鍛えてるもん」
千歌「それより果南ちゃんは何でここにいるの?」
果南「クレイモランに調査に来たら国全部が凍ったってたから、女王様の話を聞いて魔女を倒しに来たんだよ」
千歌「なんだ、チカと一緒じゃん」
果南「そうなの?」
果南「で、魔獣が魔女の居場所をしゃべってくれるわけもないし、倒したことで…魔女が出てきたりも…しなさそうだね」
千歌「ここには魔女はいないのかな…?」
果南「渾身斬り!」ザンッ
千歌「はやぶさ斬り!」ザザッ
「ムフォフォーン…」バタリ
千歌「よっし!」
果南「千歌…強くなったね」
果南「イシにいた時とは大違いだよ」
千歌「そりゃあチカも旅をして鍛えてるもん」
千歌「それより果南ちゃんは何でここにいるの?」
果南「クレイモランに調査に来たら国全部が凍ったってたから、女王様の話を聞いて魔女を倒しに来たんだよ」
千歌「なんだ、チカと一緒じゃん」
果南「そうなの?」
果南「で、魔獣が魔女の居場所をしゃべってくれるわけもないし、倒したことで…魔女が出てきたりも…しなさそうだね」
千歌「ここには魔女はいないのかな…?」
251: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:22:33.24 ID:JP2R7y1y
果南「曜や他の仲間は?」
千歌「それが…吹雪ではぐれちゃったみたいで」
果南「そっか。まあ私もそうなんだけどね」
果南「でも吹雪も止んだし、すぐ見つかるでしょ」
果南「…っと、せつ菜たちに見つかったら千歌がまずいんだ」
果南「話したいこともたくさんあるけど、ゆっくりしてられないね」
千歌「果南ちゃんにこれまでの旅のことも離したいのに~…」
果南「あははっ。それは無事に全部解決したらってことで」
果南「1つだけ伝えておくね」
果南「デルカダール王は雰囲気がおかしいけど、怪しい動きを全然見せない。でもそれ以外にちょっと怪しい人を見つけたんだ」
果南「証拠がないから何とも言えないけど…」
千歌「それって、誰?」
果南「今はまだ、言えない」
果南「私もその人を信じたいから…」
カナンサーン
果南「…ん、時間切れのようだね」
千歌「せつ菜さんの声…よく響くね」
果南「今はそれが助かるよ」
果南「私たちは別の場所を調べてくるね」
果南「千歌たちも…元気で」
千歌「うん…またね!」
千歌「それが…吹雪ではぐれちゃったみたいで」
果南「そっか。まあ私もそうなんだけどね」
果南「でも吹雪も止んだし、すぐ見つかるでしょ」
果南「…っと、せつ菜たちに見つかったら千歌がまずいんだ」
果南「話したいこともたくさんあるけど、ゆっくりしてられないね」
千歌「果南ちゃんにこれまでの旅のことも離したいのに~…」
果南「あははっ。それは無事に全部解決したらってことで」
果南「1つだけ伝えておくね」
果南「デルカダール王は雰囲気がおかしいけど、怪しい動きを全然見せない。でもそれ以外にちょっと怪しい人を見つけたんだ」
果南「証拠がないから何とも言えないけど…」
千歌「それって、誰?」
果南「今はまだ、言えない」
果南「私もその人を信じたいから…」
カナンサーン
果南「…ん、時間切れのようだね」
千歌「せつ菜さんの声…よく響くね」
果南「今はそれが助かるよ」
果南「私たちは別の場所を調べてくるね」
果南「千歌たちも…元気で」
千歌「うん…またね!」
252: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:24:12.13 ID:JP2R7y1y
鞠莉「おーい、千歌ー」
千歌「鞠莉ちゃん!」
ルビィ「見つかってよかったぁ」
曜「あれ、今あっちに走ってったのって果南ちゃん?」
千歌「そうだよ。デルカダールの人たちも魔女を探してるんだって」
ダイヤ「それは…鉢合わせるとまずいわね」
梨子「ねえ、千歌ちゃん。この倒れてる魔物…って」
千歌「うん。果南ちゃんと倒したんだけど、これが魔獣…なんじゃないかな?」
ルビィ「え、もう倒しちゃったの!?」
ダイヤ「ふむ…魔女に繋がるものはとくになさそうだけど…」
曜「一旦歩夢ちゃんのところに戻ってみようか?」
千歌「鞠莉ちゃん!」
ルビィ「見つかってよかったぁ」
曜「あれ、今あっちに走ってったのって果南ちゃん?」
千歌「そうだよ。デルカダールの人たちも魔女を探してるんだって」
ダイヤ「それは…鉢合わせるとまずいわね」
梨子「ねえ、千歌ちゃん。この倒れてる魔物…って」
千歌「うん。果南ちゃんと倒したんだけど、これが魔獣…なんじゃないかな?」
ルビィ「え、もう倒しちゃったの!?」
ダイヤ「ふむ…魔女に繋がるものはとくになさそうだけど…」
曜「一旦歩夢ちゃんのところに戻ってみようか?」
253: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:29:37.42 ID:JP2R7y1y
───
曜「歩夢ちゃーん、魔獣は倒したけど、魔女は出てこなかったよ?」
歩夢「そうみたいね」
歩夢「こっちもダメだったわ」
梨子「何かしたの?」
歩夢「まあ…私にできることをね」
ダイヤ「あら…あなた、魔力が上がった?」
歩夢「え、そう、かしら?」
ダイヤ「さっきと比べるとかなり魔力にあふれてるわ」
歩夢「私は特に、何も…」
ダイヤ「そう…この感じは…」
曜「歩夢ちゃーん、魔獣は倒したけど、魔女は出てこなかったよ?」
歩夢「そうみたいね」
歩夢「こっちもダメだったわ」
梨子「何かしたの?」
歩夢「まあ…私にできることをね」
ダイヤ「あら…あなた、魔力が上がった?」
歩夢「え、そう、かしら?」
ダイヤ「さっきと比べるとかなり魔力にあふれてるわ」
歩夢「私は特に、何も…」
ダイヤ「そう…この感じは…」
254: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:33:00.54 ID:JP2R7y1y
歩夢「そ、それより古代図書館って知ってる?」
ダイヤ「確かシケスビア雪原の先にあるという、古の書物が眠る建物よね?」
歩夢「そう、そこに魔女が封印されていた魔導書はそこにあったの。もしかしたらそこに氷の魔法のことも…」
鞠莉「魔導書?魔女は封印されてたの?」
歩夢「え、ええ。何者かが封印を解いて、魔女は自由になったの」
ダイヤ「詳しいのね」
歩夢「まあ、私も調べたから…」
梨子「その人は何のために魔女の封印を解いたの…?」
歩夢「そこまでは…」
曜「とりあえず次は、その古代図書館ってところだね」
曜「本がいっぱいなのは頭痛くなりそうだけど……」
ダイヤ「確かシケスビア雪原の先にあるという、古の書物が眠る建物よね?」
歩夢「そう、そこに魔女が封印されていた魔導書はそこにあったの。もしかしたらそこに氷の魔法のことも…」
鞠莉「魔導書?魔女は封印されてたの?」
歩夢「え、ええ。何者かが封印を解いて、魔女は自由になったの」
ダイヤ「詳しいのね」
歩夢「まあ、私も調べたから…」
梨子「その人は何のために魔女の封印を解いたの…?」
歩夢「そこまでは…」
曜「とりあえず次は、その古代図書館ってところだね」
曜「本がいっぱいなのは頭痛くなりそうだけど……」
255: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:34:57.92 ID:JP2R7y1y
───
ダイヤ「このスイッチで…」ポチ
ガガガ
千歌「つながった!」
ダイヤ「ふぅ…やっと中央の部屋に入れるわね」
曜「上行ったり下行ったり、もうわけわかんないよ…」
鞠莉「なかなか面白いパズルだったね♪」
曜「誰が何のためにこんなの作ったのさ?入口から真っ直ぐつなげればよくない?」
ルビィ「それに魔物もいるから気をつけないといけないし…」
梨子「でもここの魔物はおとなしいじゃない?」
梨子「静かなところを求めて居付いてるのが多いんだと思う」
千歌「あそこの魔物とか、先生と生徒みたいな関係なのかな?」
梨子「だね。何話してるのか気になっちゃう」
曜「うわぁ…部屋の中も本がたくさん…」
ダイヤ「みんなで手分けして探しましょう」
ダイヤ「このスイッチで…」ポチ
ガガガ
千歌「つながった!」
ダイヤ「ふぅ…やっと中央の部屋に入れるわね」
曜「上行ったり下行ったり、もうわけわかんないよ…」
鞠莉「なかなか面白いパズルだったね♪」
曜「誰が何のためにこんなの作ったのさ?入口から真っ直ぐつなげればよくない?」
ルビィ「それに魔物もいるから気をつけないといけないし…」
梨子「でもここの魔物はおとなしいじゃない?」
梨子「静かなところを求めて居付いてるのが多いんだと思う」
千歌「あそこの魔物とか、先生と生徒みたいな関係なのかな?」
梨子「だね。何話してるのか気になっちゃう」
曜「うわぁ…部屋の中も本がたくさん…」
ダイヤ「みんなで手分けして探しましょう」
256: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:37:34.76 ID:JP2R7y1y
善子「これじゃない?」
ダイヤ「どれどれ…」
『私は氷の魔女…真姫の魔力をミルレアンの聖獣ムンババに、体をこの魔導書に封印した』
『両者の封印が解けし時、魔女は力を取り戻し、復活するだろう』
鞠莉「聖獣?ミルレアンの森にいたのは魔獣じゃなくて?」
ルビィ「あ、見て、このイラスト!」
梨子「聖獣ムンババの姿だね。白い毛皮に金のたてがみがあって大きな口で…」
千歌「これ、あそこで倒した魔獣だよ!」
曜「え、千歌ちゃん聖獣を倒しちゃったの!?」
ルビィ「でも歩夢さんは魔獣がいるって言ってたよね?」
曜「歩夢ちゃんが間違えてたってこと?」
ダイヤ「どれどれ…」
『私は氷の魔女…真姫の魔力をミルレアンの聖獣ムンババに、体をこの魔導書に封印した』
『両者の封印が解けし時、魔女は力を取り戻し、復活するだろう』
鞠莉「聖獣?ミルレアンの森にいたのは魔獣じゃなくて?」
ルビィ「あ、見て、このイラスト!」
梨子「聖獣ムンババの姿だね。白い毛皮に金のたてがみがあって大きな口で…」
千歌「これ、あそこで倒した魔獣だよ!」
曜「え、千歌ちゃん聖獣を倒しちゃったの!?」
ルビィ「でも歩夢さんは魔獣がいるって言ってたよね?」
曜「歩夢ちゃんが間違えてたってこと?」
257: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:39:58.40 ID:JP2R7y1y
ダイヤ「…そう」
曜「ダイヤちゃん?」
ダイヤ「それならつじつまが合う…」
曜「何かわかったの?」
ダイヤ「ちょっと…確認したいことがあるの」
ダイヤ「クレイモランに戻りましょう」
ダイヤ「私の推測通りならそれで…」
千歌「もしかして魔女の居場所もわかるの?」
曜「ダイヤちゃん?」
ダイヤ「それならつじつまが合う…」
曜「何かわかったの?」
ダイヤ「ちょっと…確認したいことがあるの」
ダイヤ「クレイモランに戻りましょう」
ダイヤ「私の推測通りならそれで…」
千歌「もしかして魔女の居場所もわかるの?」
258: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:44:04.08 ID:JP2R7y1y
ルビィ「あ、ねえ!」
ルビィ「こっちに封印の呪文が書いてあるよ」
ルビィ「ポカ、ポカ…パマズ?」
ダイヤ「よく見なさいズマパよ」
ルビィ「あ、そうだね」
鞠莉「これで、もう一度封印できるかもしれないね」
梨子「でも、聖獣を倒しちゃったなら…魔女の力を解放しちゃったってことだよね?」
梨子「国1つ凍らせられる魔女がさらに力を取り戻してたら…」
千歌「それでもやるしかないよ。そんな危険な魔女をほっておいたら大変なんだから!」
ルビィ「こっちに封印の呪文が書いてあるよ」
ルビィ「ポカ、ポカ…パマズ?」
ダイヤ「よく見なさいズマパよ」
ルビィ「あ、そうだね」
鞠莉「これで、もう一度封印できるかもしれないね」
梨子「でも、聖獣を倒しちゃったなら…魔女の力を解放しちゃったってことだよね?」
梨子「国1つ凍らせられる魔女がさらに力を取り戻してたら…」
千歌「それでもやるしかないよ。そんな危険な魔女をほっておいたら大変なんだから!」
259: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:46:47.04 ID:JP2R7y1y
───
歩夢「あ、みんなどうだった?この氷の魔法のこと…」
ダイヤ「やはり…」
歩夢「ん?」
ダイヤ「あなたの魔力…凍らされている人のものと同じね」
千歌「どういうこと?」
ダイヤ「この国を凍らせた魔法はあなたがかけたもの」
ダイヤ「つまり、あなたこそ魔女、真姫よ!」
歩夢「っ!」
曜「えぇっ!」
歩夢「あ、みんなどうだった?この氷の魔法のこと…」
ダイヤ「やはり…」
歩夢「ん?」
ダイヤ「あなたの魔力…凍らされている人のものと同じね」
千歌「どういうこと?」
ダイヤ「この国を凍らせた魔法はあなたがかけたもの」
ダイヤ「つまり、あなたこそ魔女、真姫よ!」
歩夢「っ!」
曜「えぇっ!」
260: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:50:45.31 ID:JP2R7y1y
歩夢「…」
曜「歩夢…ちゃん?」
歩夢「はぁ…」
真姫「あーあ…ばれちゃった」ポン
曜「歩夢ちゃんから誰か出てきた!?」
真姫「そうよ。私が真姫よ」
真姫「確かにこの魔法をかけたのは私よ。だけどね…」
ダイヤ「ポカ、ポカ、ズマパ…」
真姫「え、ちょ、何を…」
曜「歩夢…ちゃん?」
歩夢「はぁ…」
真姫「あーあ…ばれちゃった」ポン
曜「歩夢ちゃんから誰か出てきた!?」
真姫「そうよ。私が真姫よ」
真姫「確かにこの魔法をかけたのは私よ。だけどね…」
ダイヤ「ポカ、ポカ、ズマパ…」
真姫「え、ちょ、何を…」
261: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:53:05.85 ID:JP2R7y1y
ダイヤ「…ポカ、ジョマジョー!」
真姫「まだ話が…」
真姫「あぁぁー!」シュゥー
ルビィ「魔女が本の中に消えた…?」
ダイヤ「どうやら封印できたようね」
ダイヤ「不意を付けたのがよかったのかしら?」
千歌「あ、見て!」
善子「町の人たちが…元に戻ってく」
梨子「魔女を封印したことで、魔法が解けたんだ…」
真姫「まだ話が…」
真姫「あぁぁー!」シュゥー
ルビィ「魔女が本の中に消えた…?」
ダイヤ「どうやら封印できたようね」
ダイヤ「不意を付けたのがよかったのかしら?」
千歌「あ、見て!」
善子「町の人たちが…元に戻ってく」
梨子「魔女を封印したことで、魔法が解けたんだ…」
262: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:55:47.71 ID:JP2R7y1y
歩夢「あの…」
鞠莉「あなたが本物の歩夢女王?」
歩夢「はい、そうです」
鞠莉「もう大丈夫よ。魔女は封印したから」
歩夢「そうじゃなくて…真姫ちゃんを出してあげてください」
曜「何言ってるの!?」
歩夢「あの子は悪い子じゃないの」
歩夢「私に憑いてたのだって、魔法を解く方法を探すためで…」
千歌「どういうこと?」
歩夢「真姫ちゃんが中に入ってた間にね、あの子の心の声もある程度聞こえたの」
歩夢「クレイモランに氷の魔法をかけたのは騙されたからで、ずっと解く方法を探していたって…」
歩夢「それに、女王としての私の悩みの相談にも乗ってくれたし…」
曜「…」
鞠莉「あなたが本物の歩夢女王?」
歩夢「はい、そうです」
鞠莉「もう大丈夫よ。魔女は封印したから」
歩夢「そうじゃなくて…真姫ちゃんを出してあげてください」
曜「何言ってるの!?」
歩夢「あの子は悪い子じゃないの」
歩夢「私に憑いてたのだって、魔法を解く方法を探すためで…」
千歌「どういうこと?」
歩夢「真姫ちゃんが中に入ってた間にね、あの子の心の声もある程度聞こえたの」
歩夢「クレイモランに氷の魔法をかけたのは騙されたからで、ずっと解く方法を探していたって…」
歩夢「それに、女王としての私の悩みの相談にも乗ってくれたし…」
曜「…」
263: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 14:58:27.97 ID:JP2R7y1y
曜「ダイヤちゃん、魔女を出してあげて」
ダイヤ「でも…」
曜「お願い。歩夢ちゃんもああ言ってるんだし」
千歌「チカからもお願い。魔女が騙されてたっていうのも気になるし」
鞠莉「そうね、そもそも魔力が戻ってもマリーたちを襲う気配もなかったし」
ダイヤ「そこまで言うなら…」
ダイヤ「ええと…封印を解くには…」
ポン
真姫「ふぅ…」
ダイヤ「でも…」
曜「お願い。歩夢ちゃんもああ言ってるんだし」
千歌「チカからもお願い。魔女が騙されてたっていうのも気になるし」
鞠莉「そうね、そもそも魔力が戻ってもマリーたちを襲う気配もなかったし」
ダイヤ「そこまで言うなら…」
ダイヤ「ええと…封印を解くには…」
ポン
真姫「ふぅ…」
264: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 15:00:38.06 ID:JP2R7y1y
真姫「話も聞かずにいきなり封印するなんてひどいじゃない!」
真姫「ま、でもおかげで氷の魔法が解けたみたいだし、結果オーライね」
真姫「ありがとう。感謝するわ」
千歌「あなたは悪い魔女なの?」
真姫「…確かに昔は少しやんちゃしたりもしたわよ」
真姫「それが原因で封印されたようなものだし」
真姫「だけど魔導書に封印されてる間に反省したんだから」
真姫「人に不要な危害を与えるようなことはしない…つもりだったわ」
ダイヤ「騙されて氷の魔法をかけたと言ってたわよね?」
真姫「そうよ」
真姫「ま、でもおかげで氷の魔法が解けたみたいだし、結果オーライね」
真姫「ありがとう。感謝するわ」
千歌「あなたは悪い魔女なの?」
真姫「…確かに昔は少しやんちゃしたりもしたわよ」
真姫「それが原因で封印されたようなものだし」
真姫「だけど魔導書に封印されてる間に反省したんだから」
真姫「人に不要な危害を与えるようなことはしない…つもりだったわ」
ダイヤ「騙されて氷の魔法をかけたと言ってたわよね?」
真姫「そうよ」
265: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 15:04:03.97 ID:JP2R7y1y
真姫「ちょっと前に、その魔導書がある古代図書館に来た人がいてね。その人に言われたの」
真姫「封印を解いてあげるからクレイモランでこの魔法を使ってほしい、って」
真姫「一応何の魔法かは聞いたんだけどね、いいことが起きるとしか言われなくて…」
真姫「怪しかったけど、私も外に出たかったから約束したの」
真姫「それで言われた魔法を使ってみたら、クレイモランの人たちが凍っていくじゃない!」
真姫「しかもろくに魔力が戻ってない状態で使ったから、止めることもできないし、元に戻す方法もわからないし」
真姫「元の身体じゃ私がもたないから、とっさに歩夢に憑依して存在をとどめたのよ」
真姫「それで魔法を解く方法を探してたってわけ」
梨子「あなたの封印を解いた人はどんな人だったの?」
真姫「さあ?顔は見てにないわ。綺麗な人だった気はしたけど」
真姫「ああ、ウラ…だかウル…だったかの言葉も聞こえた気がするわ」
梨子「ウルノーガ…!」
曜「やっぱりあいつが関わってるの!?」
真姫「封印を解いてあげるからクレイモランでこの魔法を使ってほしい、って」
真姫「一応何の魔法かは聞いたんだけどね、いいことが起きるとしか言われなくて…」
真姫「怪しかったけど、私も外に出たかったから約束したの」
真姫「それで言われた魔法を使ってみたら、クレイモランの人たちが凍っていくじゃない!」
真姫「しかもろくに魔力が戻ってない状態で使ったから、止めることもできないし、元に戻す方法もわからないし」
真姫「元の身体じゃ私がもたないから、とっさに歩夢に憑依して存在をとどめたのよ」
真姫「それで魔法を解く方法を探してたってわけ」
梨子「あなたの封印を解いた人はどんな人だったの?」
真姫「さあ?顔は見てにないわ。綺麗な人だった気はしたけど」
真姫「ああ、ウラ…だかウル…だったかの言葉も聞こえた気がするわ」
梨子「ウルノーガ…!」
曜「やっぱりあいつが関わってるの!?」
266: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 15:07:45.57 ID:JP2R7y1y
ダイヤ「なるほど…事情はわかったわ」
ダイヤ「とはいえ、効果の分からない魔法を使うのはいかがなものかと思うけれど」
真姫「確かに、よくわからないまま魔法を使った私も悪いけど…」
真姫「…そうね。私はクレイモランの人たちにすごい迷惑をかけちゃったし」
真姫「また封印されても文句は言えないわね…」
鞠莉「真姫を封印するの?」
ダイヤ「私たちが直接被害を受けたわけでもなく、クレイモラン王国の問題なので」
ダイヤ「あなたの処分については歩夢女王にお任せします」
真姫「歩夢…」
ダイヤ「とはいえ、効果の分からない魔法を使うのはいかがなものかと思うけれど」
真姫「確かに、よくわからないまま魔法を使った私も悪いけど…」
真姫「…そうね。私はクレイモランの人たちにすごい迷惑をかけちゃったし」
真姫「また封印されても文句は言えないわね…」
鞠莉「真姫を封印するの?」
ダイヤ「私たちが直接被害を受けたわけでもなく、クレイモラン王国の問題なので」
ダイヤ「あなたの処分については歩夢女王にお任せします」
真姫「歩夢…」
267: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 15:10:57.25 ID:JP2R7y1y
歩夢「ううん、真姫ちゃんは封印しないよ」
歩夢「国のみんなを凍らせちゃったのは悪いことだけど…」
歩夢「でもちゃんと元には戻ったし、犠牲者はいない」
歩夢「周りの人たちの反応からすると、多分…私以外は体が凍ってたことに気づいてもいないんじゃないかな?」
歩夢「あなたたち以外は真姫ちゃんが何をしたかも知らない」
歩夢「だから真姫ちゃんはこのままでいいんじゃないかな」
真姫「いいの、そんなので?」
歩夢「もうこんなことしないでしょ?」
真姫「しないわよ!」
歩夢「じゃあ大丈夫♪」
真姫「…お人よしね。女王として心配になるわよ」
歩夢「それなら、これからも私の相談に乗ってくれないかな?」
歩夢「私のそばにいて、国のこととか、個人的なことも話し相手になってほしいの」
真姫「…ほんと、お人よし」
歩夢「国のみんなを凍らせちゃったのは悪いことだけど…」
歩夢「でもちゃんと元には戻ったし、犠牲者はいない」
歩夢「周りの人たちの反応からすると、多分…私以外は体が凍ってたことに気づいてもいないんじゃないかな?」
歩夢「あなたたち以外は真姫ちゃんが何をしたかも知らない」
歩夢「だから真姫ちゃんはこのままでいいんじゃないかな」
真姫「いいの、そんなので?」
歩夢「もうこんなことしないでしょ?」
真姫「しないわよ!」
歩夢「じゃあ大丈夫♪」
真姫「…お人よしね。女王として心配になるわよ」
歩夢「それなら、これからも私の相談に乗ってくれないかな?」
歩夢「私のそばにいて、国のこととか、個人的なことも話し相手になってほしいの」
真姫「…ほんと、お人よし」
268: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 15:14:09.65 ID:JP2R7y1y
歩夢「みなさんも、クレイモランのためにありがとうございます」
歩夢「何かお礼をしたいんだけど…私にできることなにかあるかな?」
曜「あ、そうだった」
曜「私たちね、ブルーオーブを探しに来たの」
歩夢「ブルーオーブ…?ああ、確か宝物庫にそんなのがあったはず」
歩夢「すぐ持ってくるね」
真姫「そんな即答していいの?国宝なんでしょ?」
歩夢「厳しい冬を耐えぬき、勤勉にはたらくクレイモランの民。それこそがこの国の宝だってお父様からの教えだよ」
歩夢「その宝を守ってくれた人たちだもん、ブルーオーブをあげるくらい大したことないよ」
曜「わぁ!ありがとう!」
歩夢「何かお礼をしたいんだけど…私にできることなにかあるかな?」
曜「あ、そうだった」
曜「私たちね、ブルーオーブを探しに来たの」
歩夢「ブルーオーブ…?ああ、確か宝物庫にそんなのがあったはず」
歩夢「すぐ持ってくるね」
真姫「そんな即答していいの?国宝なんでしょ?」
歩夢「厳しい冬を耐えぬき、勤勉にはたらくクレイモランの民。それこそがこの国の宝だってお父様からの教えだよ」
歩夢「その宝を守ってくれた人たちだもん、ブルーオーブをあげるくらい大したことないよ」
曜「わぁ!ありがとう!」
269: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 15:16:48.03 ID:JP2R7y1y
鞠莉「これでオーブが6つそろったわね」
千歌「虹色の枝が…また光って…」
梨子「光が伸びてく…」
ダイヤ「あの方向は…聖地ラムダ。そして始祖の森の方ね」
ルビィ「あそこにある祭壇にオーブを捧げれば命の大樹への道が…」
鞠莉「そしてウルノーガを倒す方法も…」
曜「ゴールはもうすぐだよ!」
ダイヤ「行きましょう。私とルビィの故郷でもあるラムダへ!」
───
──
─
千歌「虹色の枝が…また光って…」
梨子「光が伸びてく…」
ダイヤ「あの方向は…聖地ラムダ。そして始祖の森の方ね」
ルビィ「あそこにある祭壇にオーブを捧げれば命の大樹への道が…」
鞠莉「そしてウルノーガを倒す方法も…」
曜「ゴールはもうすぐだよ!」
ダイヤ「行きましょう。私とルビィの故郷でもあるラムダへ!」
───
──
─
272: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 22:31:17.58 ID:Mojov8zY
善子「ずいぶん山奥にあるのね…」
梨子「神秘的な感じ…」
千歌「ここが聖地…」
ルビィ「ラムダへようこそ♪」
鞠莉「ここでダイヤとルビィが育ったのね」
ダイヤ「何もないところだけど、やっぱり帰ってくると落ち着くわね…」
曜「命の大樹も近いからおっきく見えるね」
ダイヤ「行きましょう。始祖の森はこの奥よ」
梨子「神秘的な感じ…」
千歌「ここが聖地…」
ルビィ「ラムダへようこそ♪」
鞠莉「ここでダイヤとルビィが育ったのね」
ダイヤ「何もないところだけど、やっぱり帰ってくると落ち着くわね…」
曜「命の大樹も近いからおっきく見えるね」
ダイヤ「行きましょう。始祖の森はこの奥よ」
273: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 22:34:25.96 ID:Mojov8zY
花丸「ルビィちゃん?」
ルビィ「マルちゃん!何でここに?」
ダイヤ「あら、久しぶりね」
花丸「希さんのお使いでここの長老様に届け物に来たずら」
花丸「ルビィちゃんたちに会えると思って楽しみにしてたら、勇者を探す旅に出たって聞いて残念だったけど…」
花丸「ちょうど帰ってくるなんて!」
花丸「ということは、もしかして勇者様を…」
ルビィ「うん、そうだよ♪」
ルビィ「マルちゃん!何でここに?」
ダイヤ「あら、久しぶりね」
花丸「希さんのお使いでここの長老様に届け物に来たずら」
花丸「ルビィちゃんたちに会えると思って楽しみにしてたら、勇者を探す旅に出たって聞いて残念だったけど…」
花丸「ちょうど帰ってくるなんて!」
花丸「ということは、もしかして勇者様を…」
ルビィ「うん、そうだよ♪」
274: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 22:36:38.88 ID:Mojov8zY
梨子「マルちゃんってもしかして…花丸ちゃん?」
花丸「梨子ちゃん!?」
梨子「わ、やっぱり。あのマルちゃんだ」
花丸「何で梨子ちゃんも一緒なの!?」
ダイヤ「訳あって一緒に旅をしているのよ」
花丸「ユグノアが滅びたって聞いて、梨子ちゃんも…って思ってたけど」
花丸「無事だったんだね!」
梨子「うん、私は…なんとかね…」
花丸「梨子ちゃんだけでも無事でよかったよ…」
花丸「梨子ちゃん!?」
梨子「わ、やっぱり。あのマルちゃんだ」
花丸「何で梨子ちゃんも一緒なの!?」
ダイヤ「訳あって一緒に旅をしているのよ」
花丸「ユグノアが滅びたって聞いて、梨子ちゃんも…って思ってたけど」
花丸「無事だったんだね!」
梨子「うん、私は…なんとかね…」
花丸「梨子ちゃんだけでも無事でよかったよ…」
275: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 22:39:16.65 ID:Mojov8zY
善子「この子、この里の人?梨子ちゃんも知り合いなの?」
花丸「あ、そうでした。まだ名乗ってなかったずら」
花丸「初めまして、花丸と言います。ドゥルダ郷で僧をしています」
善子「ドゥルダ…ってどこだっけ?」
ダイヤ「ここラムダと命の大樹を挟んで反対にある里よ」
梨子「ユグノア王家とは親交があって、若いときの修行先になってるの」
梨子「私も短い期間だったけど、修行させてもらって、その時にマルちゃんと知り合ったの」
ルビィ「ラムダの里とも行き来はあって、昔から知り合いなんだ」
千歌「へー…いろんなところでつながってるんだね」
花丸「あ、そうでした。まだ名乗ってなかったずら」
花丸「初めまして、花丸と言います。ドゥルダ郷で僧をしています」
善子「ドゥルダ…ってどこだっけ?」
ダイヤ「ここラムダと命の大樹を挟んで反対にある里よ」
梨子「ユグノア王家とは親交があって、若いときの修行先になってるの」
梨子「私も短い期間だったけど、修行させてもらって、その時にマルちゃんと知り合ったの」
ルビィ「ラムダの里とも行き来はあって、昔から知り合いなんだ」
千歌「へー…いろんなところでつながってるんだね」
276: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 22:43:26.43 ID:Mojov8zY
花丸「あなたが…勇者様?」
千歌「へ?まあ、そうだけど…」
花丸「なるほど…確かに不思議な力を感じるずら」
梨子「迷いなく千歌ちゃんの方見たね」
善子「ルビィとダイヤちゃんも会ってすぐ分かったみたいだから、わかる人にはわかるオーラとかあるんじゃないの?」
花丸「それで、これから命の大樹のところに行くの?」
ルビィ「うん。命の大樹へ行く方法も多分わかったから」
ルビィ「勇者千歌ちゃんと一緒に、闇を祓うなにかを見つけに行くんだ」
花丸「命の大樹に行けるのかぁ…うらやましいな~」
千歌「へ?まあ、そうだけど…」
花丸「なるほど…確かに不思議な力を感じるずら」
梨子「迷いなく千歌ちゃんの方見たね」
善子「ルビィとダイヤちゃんも会ってすぐ分かったみたいだから、わかる人にはわかるオーラとかあるんじゃないの?」
花丸「それで、これから命の大樹のところに行くの?」
ルビィ「うん。命の大樹へ行く方法も多分わかったから」
ルビィ「勇者千歌ちゃんと一緒に、闇を祓うなにかを見つけに行くんだ」
花丸「命の大樹に行けるのかぁ…うらやましいな~」
277: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 22:46:58.25 ID:Mojov8zY
ルビィ「マルちゃんも来る?」
花丸「え?」
善子「ちょっと、いきなり何言ってるの?ルビィはともかく私たちは会ったばかりなのに」
鞠莉「あら、サマディーで会ったばかりのマリーのことは信用してくれたんじゃないの?」
善子「それは、そうだけど…」
花丸「…」
花丸「うれしいお誘いだけど、遠慮するずら」
花丸「この人たちはここまで苦楽を共にした仲間なんでしょ?」
花丸「命の大樹に行くって重要な時にいきなりマルが着いていくもどうかと思うんだ」
花丸「帰ってきたらお話聞かせてね」
ルビィ「うん、わかったよ!」
花丸「え?」
善子「ちょっと、いきなり何言ってるの?ルビィはともかく私たちは会ったばかりなのに」
鞠莉「あら、サマディーで会ったばかりのマリーのことは信用してくれたんじゃないの?」
善子「それは、そうだけど…」
花丸「…」
花丸「うれしいお誘いだけど、遠慮するずら」
花丸「この人たちはここまで苦楽を共にした仲間なんでしょ?」
花丸「命の大樹に行くって重要な時にいきなりマルが着いていくもどうかと思うんだ」
花丸「帰ってきたらお話聞かせてね」
ルビィ「うん、わかったよ!」
278: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 22:49:53.55 ID:Mojov8zY
花丸「出発前にお祈りを…」
花丸「勇者様、双賢の姉妹とその仲間たちに神のご加護がありますように」
曜「双賢の姉妹?」
ダイヤ「私とルビィのことらしいわ」
花丸「ダイヤちゃんとルビィちゃんは賢者あんじゅさんの生まれ変わりと言われているずら」
ダイヤ「長老様が勝手に言い出したことなんだけどね」
千歌「あんじゅさん…って誰?」
梨子「勇者ツバサさんと一緒に旅をした人だけど…知らないの?」
千歌「勇者ってチカの前の勇者?」
梨子「そうだよ。邪神を倒して世界を救った人」
善子「そういえば、千歌ちゃんが勇者の生まれ変わりって話は聞いてたけど、前の勇者のことは聞いたことがなかったかも」
ダイヤ「かつて、邪神が生まれ、大樹の魂が狙われましたとき、同時に千歌ちゃんと同じあざを持つ勇者、ツバサさんが誕生した」
ダイヤ「そしてツバサさんは勇者の剣を携え、行動を共にした賢者あんじゅさん、魔法使い英玲奈さんと3人で力を合わせ、邪神を倒したと言われているの」
花丸「勇者様、双賢の姉妹とその仲間たちに神のご加護がありますように」
曜「双賢の姉妹?」
ダイヤ「私とルビィのことらしいわ」
花丸「ダイヤちゃんとルビィちゃんは賢者あんじゅさんの生まれ変わりと言われているずら」
ダイヤ「長老様が勝手に言い出したことなんだけどね」
千歌「あんじゅさん…って誰?」
梨子「勇者ツバサさんと一緒に旅をした人だけど…知らないの?」
千歌「勇者ってチカの前の勇者?」
梨子「そうだよ。邪神を倒して世界を救った人」
善子「そういえば、千歌ちゃんが勇者の生まれ変わりって話は聞いてたけど、前の勇者のことは聞いたことがなかったかも」
ダイヤ「かつて、邪神が生まれ、大樹の魂が狙われましたとき、同時に千歌ちゃんと同じあざを持つ勇者、ツバサさんが誕生した」
ダイヤ「そしてツバサさんは勇者の剣を携え、行動を共にした賢者あんじゅさん、魔法使い英玲奈さんと3人で力を合わせ、邪神を倒したと言われているの」
279: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 22:53:52.20 ID:Mojov8zY
善子「しかし、伝説の勇者の生まれ変わりと賢者の生まれ変わりね…」
善子「すごい人たちと一緒になったもんだわ」
鞠莉「ほんとにね。曜は王女だし、梨子と千歌も滅びた国とはいえ王族」
鞠莉「マリーたちちょっと場違いじゃない?」
千歌「そんなことないよ!」
千歌「よっちゃんも鞠莉ちゃんも大事な仲間だもん!」
鞠莉「ありがと。千歌ならそう言ってくれると思ってたわ」
善子「一緒になったからには最後まで付き合うわよ」
善子「命の大樹へ行って、ウルノーガを倒しましょう!」
千歌「うん!」
善子「すごい人たちと一緒になったもんだわ」
鞠莉「ほんとにね。曜は王女だし、梨子と千歌も滅びた国とはいえ王族」
鞠莉「マリーたちちょっと場違いじゃない?」
千歌「そんなことないよ!」
千歌「よっちゃんも鞠莉ちゃんも大事な仲間だもん!」
鞠莉「ありがと。千歌ならそう言ってくれると思ってたわ」
善子「一緒になったからには最後まで付き合うわよ」
善子「命の大樹へ行って、ウルノーガを倒しましょう!」
千歌「うん!」
280: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 22:55:51.14 ID:Mojov8zY
ルビィ「それじゃ、行ってくるね」
花丸「ダイヤちゃん!」
ダイヤ「はい?」
花丸「…気を付けてね」
ダイヤ「それはもちろん…」
ダイヤ「だけどどうして私だけ?」
花丸「もちろん、ルビィちゃんや他のみんなもだけど…」
花丸「なんとなく…気になって」
ダイヤ「そう…ありがとう」
花丸「ダイヤちゃん!」
ダイヤ「はい?」
花丸「…気を付けてね」
ダイヤ「それはもちろん…」
ダイヤ「だけどどうして私だけ?」
花丸「もちろん、ルビィちゃんや他のみんなもだけど…」
花丸「なんとなく…気になって」
ダイヤ「そう…ありがとう」
281: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 22:59:30.69 ID:Mojov8zY
───
梨子「はぁ…はぁ…」
曜「梨子ちゃん大丈夫?」
梨子「へい、きだよ…」
曜「この山、結構急だからね」
鞠莉「日も落ちてきたし、そろそろ休みましょうか」
ダイヤ「そうね、無理するところじゃないし」
梨子「ごめんなさい…」
善子「気にしなくていいわよ。ヨハネもだいぶ疲れてるし」
千歌「あ、あそこでキャンプができそう」
梨子「はぁ…はぁ…」
曜「梨子ちゃん大丈夫?」
梨子「へい、きだよ…」
曜「この山、結構急だからね」
鞠莉「日も落ちてきたし、そろそろ休みましょうか」
ダイヤ「そうね、無理するところじゃないし」
梨子「ごめんなさい…」
善子「気にしなくていいわよ。ヨハネもだいぶ疲れてるし」
千歌「あ、あそこでキャンプができそう」
282: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:03:35.63 ID:Mojov8zY
鞠莉「夜の命の大樹もミステリアスね…」
善子「あれが世界中の命を束ねてるんだっけ?」
ダイヤ「ええ。この世界で息絶えたものは大樹に戻り、また新たな命として生まれることで世界は回っているの」
曜「そもそもあれって何で空に浮いてるの?…」
千歌「不思議だよねー」
ダイヤ「…そのは誰にもわかっていないわ」
梨子「うん。神の力って言われてる」
千歌「そんなすごいところにこれから行くんだね…」
善子「あれが世界中の命を束ねてるんだっけ?」
ダイヤ「ええ。この世界で息絶えたものは大樹に戻り、また新たな命として生まれることで世界は回っているの」
曜「そもそもあれって何で空に浮いてるの?…」
千歌「不思議だよねー」
ダイヤ「…そのは誰にもわかっていないわ」
梨子「うん。神の力って言われてる」
千歌「そんなすごいところにこれから行くんだね…」
283: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:05:20.01 ID:Mojov8zY
善子「ダイヤちゃん、それは…琴?」
ダイヤ「ええ、ちょっと家で見つけてね」
ダイヤ「小さいときに使ってた、オモチャみたいなものだけど…懐かしくて」
ルビィ「ねえ、おねえちゃん。あれ弾いて!」
ダイヤ「これのことかしら?」♪~
梨子「きれいなメロディ…」
ルビィ「これはね、ラムダに昔からある曲なの」
ルビィ「ルビィも小さいときからよく聞いていたんだ」
♪~♪~♪~
ダイヤ「ふう…こんなところかしら」
善子「心が安らぐわね」
鞠莉「さて、そろそろ寝ましょうか。夜更かしはレディの敵だしね♪」
ダイヤ「ええ、ちょっと家で見つけてね」
ダイヤ「小さいときに使ってた、オモチャみたいなものだけど…懐かしくて」
ルビィ「ねえ、おねえちゃん。あれ弾いて!」
ダイヤ「これのことかしら?」♪~
梨子「きれいなメロディ…」
ルビィ「これはね、ラムダに昔からある曲なの」
ルビィ「ルビィも小さいときからよく聞いていたんだ」
♪~♪~♪~
ダイヤ「ふう…こんなところかしら」
善子「心が安らぐわね」
鞠莉「さて、そろそろ寝ましょうか。夜更かしはレディの敵だしね♪」
284: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:09:30.17 ID:Mojov8zY
ルビィ「お姉ちゃん…」
ダイヤ「なあに?」
ルビィ「ルビィとお姉ちゃんは、ずっと一緒だよね?」
ダイヤ「さあ…どうかしら」
ダイヤ「ルビィはのんびりしているところもあるから、置いてっちゃうかもしれないわよ?」
ルビィ「…」
ダイヤ「でも…そうだといいわね」
ルビィ「うん…」
ダイヤ「…ルビィ」
ダイヤ「約束して。もし私に何かあっても、1人で生きていけるって」
ルビィ「…っ」
ルビィ「そんな約束…できないよ」
ルビィ「ルビィはずっと…お姉ちゃんと一緒だもん」
ダイヤ「…」
ダイヤ「なあに?」
ルビィ「ルビィとお姉ちゃんは、ずっと一緒だよね?」
ダイヤ「さあ…どうかしら」
ダイヤ「ルビィはのんびりしているところもあるから、置いてっちゃうかもしれないわよ?」
ルビィ「…」
ダイヤ「でも…そうだといいわね」
ルビィ「うん…」
ダイヤ「…ルビィ」
ダイヤ「約束して。もし私に何かあっても、1人で生きていけるって」
ルビィ「…っ」
ルビィ「そんな約束…できないよ」
ルビィ「ルビィはずっと…お姉ちゃんと一緒だもん」
ダイヤ「…」
285: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:11:47.69 ID:Mojov8zY
───
ダイヤ「ここが例の祭壇ね」
曜「おお、ユグノアで見たのとおんなじだ!」
千歌「ここにオーブを置けば…」
千歌「…」
善子「どうしたの?」
千歌「置く場所って…決まってるのかな?」
鞠莉「どういう順番だったか誰か覚えてる?」
梨子「確か…あそこが赤だったような」
ダイヤ「こっちが緑で…いえ青だったかしら?」
ルビィ「ここが紫な気がする…」
善子「もう!とりあえず置いてみればいいでしょ」
善子「それで何も起こらなかったら配置を考えましょう」
千歌「それもそうだね」
ダイヤ「ここが例の祭壇ね」
曜「おお、ユグノアで見たのとおんなじだ!」
千歌「ここにオーブを置けば…」
千歌「…」
善子「どうしたの?」
千歌「置く場所って…決まってるのかな?」
鞠莉「どういう順番だったか誰か覚えてる?」
梨子「確か…あそこが赤だったような」
ダイヤ「こっちが緑で…いえ青だったかしら?」
ルビィ「ここが紫な気がする…」
善子「もう!とりあえず置いてみればいいでしょ」
善子「それで何も起こらなかったら配置を考えましょう」
千歌「それもそうだね」
286: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:15:37.56 ID:Mojov8zY
善子「デルカダールの国宝で、いつの間にか拾ってたレッドオーブ」
曜「グロッタ武闘会の賞品のイエローオーブ」
鞠莉「海底王国ムウレアで女王からもらったグリーンオーブ」
ルビィ「怪鳥さんが隠し持ってたシルバーオーブ」
梨子「かつてバンデルフォン王国のものだったパープルオーブ」
ダイヤ「氷漬けだったクレイモランを助けたお礼にもらったブルーオーブ」
千歌「6つのオーブよ、命の大樹への道を教えて!」
シューン
千歌「光が…!」
曜「グロッタ武闘会の賞品のイエローオーブ」
鞠莉「海底王国ムウレアで女王からもらったグリーンオーブ」
ルビィ「怪鳥さんが隠し持ってたシルバーオーブ」
梨子「かつてバンデルフォン王国のものだったパープルオーブ」
ダイヤ「氷漬けだったクレイモランを助けたお礼にもらったブルーオーブ」
千歌「6つのオーブよ、命の大樹への道を教えて!」
シューン
千歌「光が…!」
287: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:19:07.74 ID:Mojov8zY
善子「命の大樹まで繋がったわね…」
ルビィ「これ…虹の橋!?」
曜「そーっ」チョン
曜「みてみて!ちゃんと乗れるよ!」
鞠莉「ただの光じゃないようね…」
梨子「きれい…だけど、これを渡るの?」
善子「大樹まで結構距離あるんだけど…」
ダイヤ「足を踏み外さないよう気をつけないと…」
千歌「いよいよだ…」
ルビィ「これ…虹の橋!?」
曜「そーっ」チョン
曜「みてみて!ちゃんと乗れるよ!」
鞠莉「ただの光じゃないようね…」
梨子「きれい…だけど、これを渡るの?」
善子「大樹まで結構距離あるんだけど…」
ダイヤ「足を踏み外さないよう気をつけないと…」
千歌「いよいよだ…」
288: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:23:20.29 ID:Mojov8zY
───
梨子「これが、大樹の魂…」
千歌「なにこれ、おっきー…」
ルビィ「すごい…生命力を感じる…」
鞠莉「中に剣が入ってる?」
バチッ
鞠莉「っつ!」
鞠莉「弾かれちゃった?勇者しか受け入れないってことかしら?」
ダイヤ「おそらく、そういうことでしょうね」
ダイヤ「そしてあれが闇を祓うものでしょうか?」
善子「闇の力を祓うっていうからどんなものかと思ったけど…ただの剣なのね」
梨子「もしかして…ツバサさんが使っていた、勇者の剣なのかな…?」
曜「さあ、千歌ちゃん!」
千歌「うん」
梨子「これが、大樹の魂…」
千歌「なにこれ、おっきー…」
ルビィ「すごい…生命力を感じる…」
鞠莉「中に剣が入ってる?」
バチッ
鞠莉「っつ!」
鞠莉「弾かれちゃった?勇者しか受け入れないってことかしら?」
ダイヤ「おそらく、そういうことでしょうね」
ダイヤ「そしてあれが闇を祓うものでしょうか?」
善子「闇の力を祓うっていうからどんなものかと思ったけど…ただの剣なのね」
梨子「もしかして…ツバサさんが使っていた、勇者の剣なのかな…?」
曜「さあ、千歌ちゃん!」
千歌「うん」
289: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:25:47.41 ID:Mojov8zY
千歌(左手の紋章が反応してる…)
千歌(剣が呼んでいるんだ)
千歌(うん、行くよ…)
ドン
千歌「あうっ!」バタ
ルビィ「千歌ちゃん!」
ダイヤ「魔法攻撃?」
善子「後ろから!?何者!」
千歌(剣が呼んでいるんだ)
千歌(うん、行くよ…)
ドン
千歌「あうっ!」バタ
ルビィ「千歌ちゃん!」
ダイヤ「魔法攻撃?」
善子「後ろから!?何者!」
290: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:28:55.71 ID:Mojov8zY
絵里「ふふ、悪魔の子…いいえ勇者千歌。ここまでよ」
梨子「絵里さんとデルカダール王!?何でここに…」
曜「横に倒れてるのは果南ちゃん!?」
善子「一体何が…」
果南「気を…付けて」
果南「この2人は、ウルノーガの…」
ダイヤ「あなたが…千歌ちゃんを撃ったのね?」
絵里「そうよ。後をつけられてるとも知らずに不用心なものね」
「果南もちょろちょろと嗅ぎまわっていたようだが、届かなかったようだ」
ダイヤ「デルカダール王の中から人が…!」
絵里「…ウルノーガ様」
梨子「あなたが…ウルノーガ!」
「デルカダール王の体を乗っとっていたが、もはや用はない」
曜「お父さん…」
梨子「絵里さんとデルカダール王!?何でここに…」
曜「横に倒れてるのは果南ちゃん!?」
善子「一体何が…」
果南「気を…付けて」
果南「この2人は、ウルノーガの…」
ダイヤ「あなたが…千歌ちゃんを撃ったのね?」
絵里「そうよ。後をつけられてるとも知らずに不用心なものね」
「果南もちょろちょろと嗅ぎまわっていたようだが、届かなかったようだ」
ダイヤ「デルカダール王の中から人が…!」
絵里「…ウルノーガ様」
梨子「あなたが…ウルノーガ!」
「デルカダール王の体を乗っとっていたが、もはや用はない」
曜「お父さん…」
291: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:32:40.40 ID:Mojov8zY
「絵里よ。何をゆっくりしている」
絵里「はっ、申し訳ありません」
絵里「この者どもは私が」
曜「させないよ!」
曜「はぁっ!」
絵里「無駄よ」バン
曜「弾かれた!?」
梨子「ヒャダルコ!」ピキ
絵里「そんなもの、今の私には効かないわ」
梨子「これもダメ!?」
ルビィ「絵里さんが持っているあの黒いオーブ…すごい闇の力を感じるよ…」
絵里「闇のオーブよ、私に力を!」
梨子「きゃぁぁっ!」
絵里「はっ、申し訳ありません」
絵里「この者どもは私が」
曜「させないよ!」
曜「はぁっ!」
絵里「無駄よ」バン
曜「弾かれた!?」
梨子「ヒャダルコ!」ピキ
絵里「そんなもの、今の私には効かないわ」
梨子「これもダメ!?」
ルビィ「絵里さんが持っているあの黒いオーブ…すごい闇の力を感じるよ…」
絵里「闇のオーブよ、私に力を!」
梨子「きゃぁぁっ!」
292: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:35:36.84 ID:Mojov8zY
千歌(みんな…倒れて…)
鞠莉「なんて強さ…攻撃が通じないなんて…」
絵里「ふふ、闇のオーブの力があればあなたたちなんて」
千歌(どうしようもないの…?)
「よくやった。絵里」
絵里「ありがたきお言葉」
「これが大樹の魂か…」
「これさえあれば世界だって…」
鞠莉「なんて強さ…攻撃が通じないなんて…」
絵里「ふふ、闇のオーブの力があればあなたたちなんて」
千歌(どうしようもないの…?)
「よくやった。絵里」
絵里「ありがたきお言葉」
「これが大樹の魂か…」
「これさえあれば世界だって…」
293: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:38:18.97 ID:Mojov8zY
「さて、勇者よ」
千歌「くっ…」
「そのチカラ…いただくぞ」
千歌「あっ…」
千歌(なに…なんか…)
千歌「あ…が…」
千歌(体に…入って…)
千歌「うぐ…ぁ…」
千歌(チカラが…)
「ふんっ」
千歌「あぁっ…!」
千歌「くっ…」
「そのチカラ…いただくぞ」
千歌「あっ…」
千歌(なに…なんか…)
千歌「あ…が…」
千歌(体に…入って…)
千歌「うぐ…ぁ…」
千歌(チカラが…)
「ふんっ」
千歌「あぁっ…!」
294: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:41:50.79 ID:Mojov8zY
「ほう…これが勇者のチカラ…」
曜「千歌…ちゃん!」
千歌「かはっ…ぐっ…」
「そしてこの大樹の魂の中にあるのが勇者の剣…」
「だが…我こそは魔王なり!」
鞠莉「勇者の剣が…闇に染まってく…!」
ダイヤ「あれでは魔王の剣とでも…」
「命の大樹よ…その力、我が貰った!」
千歌「だめっ!」
ザクッ
梨子「大樹の魂に、突き刺した…!?」
「くくく…はっはっは!」
曜「ウルノーガの姿が変わってく!」
曜「千歌…ちゃん!」
千歌「かはっ…ぐっ…」
「そしてこの大樹の魂の中にあるのが勇者の剣…」
「だが…我こそは魔王なり!」
鞠莉「勇者の剣が…闇に染まってく…!」
ダイヤ「あれでは魔王の剣とでも…」
「命の大樹よ…その力、我が貰った!」
千歌「だめっ!」
ザクッ
梨子「大樹の魂に、突き刺した…!?」
「くくく…はっはっは!」
曜「ウルノーガの姿が変わってく!」
295: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/12(日) 23:45:51.38 ID:Mojov8zY
ダイヤ「そんな…命の大樹が…」
梨子「大樹の葉っぱが散って…」
善子「大樹の魂が壊れたらどうなっちゃうの!?」
鞠莉「この木、落ちてない!?」
ルビィ「落ちたら、みんな…」
曜「どうすれば…」
ダイヤ「このままでは、世界が…!」
ダイヤ「そんなこと…」
ダイヤ「どうか…みんなを…!」
───
──
─
梨子「大樹の葉っぱが散って…」
善子「大樹の魂が壊れたらどうなっちゃうの!?」
鞠莉「この木、落ちてない!?」
ルビィ「落ちたら、みんな…」
曜「どうすれば…」
ダイヤ「このままでは、世界が…!」
ダイヤ「そんなこと…」
ダイヤ「どうか…みんなを…!」
───
──
─
297: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:20:57.13 ID:dvroEnJf
鞠莉「ん…」
璃奈「あ…気が付いた?」
鞠莉「あなたは…璃奈だっけ?」
璃奈「そう」
鞠莉「ということは、ここは…」
璃奈「うん、ダーハルーネ。私の家」
鞠莉「私はどうなってたの…?」
璃奈「近くで倒れてたのを、町の人が見つけてくれた」
璃奈「無事に目が覚めてくれてよかった」
鞠莉「助けてくれたのね…ありがとう…」
璃奈「あ…気が付いた?」
鞠莉「あなたは…璃奈だっけ?」
璃奈「そう」
鞠莉「ということは、ここは…」
璃奈「うん、ダーハルーネ。私の家」
鞠莉「私はどうなってたの…?」
璃奈「近くで倒れてたのを、町の人が見つけてくれた」
璃奈「無事に目が覚めてくれてよかった」
鞠莉「助けてくれたのね…ありがとう…」
298: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:24:16.75 ID:dvroEnJf
鞠莉「他のみんなは?」
璃奈「あなたの仲間のこと?」
鞠莉「そう」
璃奈「近くには他に誰もいなかった、って言ってた」
鞠莉「私だけ…」
璃奈「あの場所にいたのはあなただけ」
鞠莉「…命の大樹は?無事?」
璃奈「…」フルフル
鞠莉「あぁ…」
璃奈「あなたの仲間のこと?」
鞠莉「そう」
璃奈「近くには他に誰もいなかった、って言ってた」
鞠莉「私だけ…」
璃奈「あの場所にいたのはあなただけ」
鞠莉「…命の大樹は?無事?」
璃奈「…」フルフル
鞠莉「あぁ…」
299: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:28:21.43 ID:dvroEnJf
璃奈「命の大樹が落ちて、その余波で多くの命が失われた」
璃奈「特に、デルカダールの方とかはひどいらしい」
鞠莉「ここの町の人たちも…?」
璃奈「ダーハルーネは直接の被害は大きくなかったけど…」
璃奈「海の魔物も狂暴化して、船が出せなくなった」
璃奈「この町は…貿易と漁で成り立ってるから…」
璃奈「みんな商売ができなくなってる」
璃奈「私は…どうすればいいのか…」
鞠莉「…どこも、大変なのね」
璃奈「特に、デルカダールの方とかはひどいらしい」
鞠莉「ここの町の人たちも…?」
璃奈「ダーハルーネは直接の被害は大きくなかったけど…」
璃奈「海の魔物も狂暴化して、船が出せなくなった」
璃奈「この町は…貿易と漁で成り立ってるから…」
璃奈「みんな商売ができなくなってる」
璃奈「私は…どうすればいいのか…」
鞠莉「…どこも、大変なのね」
300: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:31:02.33 ID:dvroEnJf
鞠莉「それだけ大樹が落ちたダメージがあるってことは…」
鞠莉「もしかして、私以外の仲間はもう…」
鞠莉「そうだとしたら、どうすれば…」
璃奈「…」
璃奈「私は一度しか会ったことないからよく知らないけど」
璃奈「あなたの仲間は、あなたより先にやられちゃうような人たちなの?」
鞠莉「それは…」
璃奈「仲間を一番信じることができるのは、一緒に旅をしていた…あなた」
鞠莉「…」
鞠莉「ごめんなさい。ちょっと弱気になってたわね…」
鞠莉「外に出てもいいかしら?」
璃奈「ご自由にどうぞ」
鞠莉「もしかして、私以外の仲間はもう…」
鞠莉「そうだとしたら、どうすれば…」
璃奈「…」
璃奈「私は一度しか会ったことないからよく知らないけど」
璃奈「あなたの仲間は、あなたより先にやられちゃうような人たちなの?」
鞠莉「それは…」
璃奈「仲間を一番信じることができるのは、一緒に旅をしていた…あなた」
鞠莉「…」
鞠莉「ごめんなさい。ちょっと弱気になってたわね…」
鞠莉「外に出てもいいかしら?」
璃奈「ご自由にどうぞ」
301: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:32:38.52 ID:dvroEnJf
鞠莉(静かね…)
鞠莉(パワフルな町だったのに…人が全然いない)
鞠莉(出歩いてる人たちも暗い表情で…)
鞠莉(璃奈も、この町も…みんなの心に闇が…)
鞠莉(私たちがウルノーガを止められなかったせい…)
鞠莉(命の大樹は壊され、落ちた)
鞠莉(千歌たちも消息不明で、私1人)
鞠莉(1人で何が…)
鞠莉(パワフルな町だったのに…人が全然いない)
鞠莉(出歩いてる人たちも暗い表情で…)
鞠莉(璃奈も、この町も…みんなの心に闇が…)
鞠莉(私たちがウルノーガを止められなかったせい…)
鞠莉(命の大樹は壊され、落ちた)
鞠莉(千歌たちも消息不明で、私1人)
鞠莉(1人で何が…)
302: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:34:59.63 ID:dvroEnJf
鞠莉「あら、どの道から来たっけ?」
鞠莉(もう、この町の道って複雑なんだから…)
鞠莉(確か…こっち?)
鞠莉(この広場…)
鞠莉(海人コンテストとかが開かれるステージだよね)
鞠莉(今は飾りも壊れかけ…)
鞠莉「ステージ、か…」
鞠莉「せっかくだし…久しぶりに、歌っちゃおうかな」
鞠莉(もう、この町の道って複雑なんだから…)
鞠莉(確か…こっち?)
鞠莉(この広場…)
鞠莉(海人コンテストとかが開かれるステージだよね)
鞠莉(今は飾りも壊れかけ…)
鞠莉「ステージ、か…」
鞠莉「せっかくだし…久しぶりに、歌っちゃおうかな」
303: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:37:41.05 ID:dvroEnJf
鞠莉「♪~♪~」
鞠莉(そういえば、あの子たちの前では歌ってなかったわね…)
鞠莉「♪~♪~♪~」
鞠莉(観客は誰もいないけど)
鞠莉「♪~♪~」
鞠莉(マリーオンステージ)
鞠莉「♪~♪~♪~」
鞠莉(響け、どこまでも!)
鞠莉(そういえば、あの子たちの前では歌ってなかったわね…)
鞠莉「♪~♪~♪~」
鞠莉(観客は誰もいないけど)
鞠莉「♪~♪~」
鞠莉(マリーオンステージ)
鞠莉「♪~♪~♪~」
鞠莉(響け、どこまでも!)
304: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:40:16.09 ID:dvroEnJf
鞠莉「ふぅ…」
可可「わぁ~」パチパチ
鞠莉「わ、聞いてたの?」
可可「あのあの、マリーさん、ですよね?」
鞠莉「ええ、そうよ」
可可「やっぱり!」
可可「私、あなたのファンなんです!」
鞠莉「あら、ありがとう♪」
千砂都「この人があの…」
かのん「初めて見た…」
恋「たしかに、素晴らしい歌です」
すみれ「ええ、ギャラクシーね」
可可「わぁ~」パチパチ
鞠莉「わ、聞いてたの?」
可可「あのあの、マリーさん、ですよね?」
鞠莉「ええ、そうよ」
可可「やっぱり!」
可可「私、あなたのファンなんです!」
鞠莉「あら、ありがとう♪」
千砂都「この人があの…」
かのん「初めて見た…」
恋「たしかに、素晴らしい歌です」
すみれ「ええ、ギャラクシーね」
305: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:44:17.01 ID:dvroEnJf
鞠莉「あなたたちは?」
かのん「私たち、この5人でアイドルを始めようとしたんです」
可可「マリーさんにあこがれて、です」
千砂都「だけどあんなことがあって、アイドルをしてられるような状況じゃなくなっちゃって…」
かのん「でも、マリーさんの歌を聞いて元気が出ました!」
かのん「やっぱり歌には力があるんですね」
かのん「私も、アイドル続けたくなりました!」
かのん「ね?」
可可「はい!可可もです!」
千砂都「歌って、踊って、楽しいもんね!」
すみれ「やるったら、やってやるわよ!」
恋「私も負けていられません」
かのん「私たち、この5人でアイドルを始めようとしたんです」
可可「マリーさんにあこがれて、です」
千砂都「だけどあんなことがあって、アイドルをしてられるような状況じゃなくなっちゃって…」
かのん「でも、マリーさんの歌を聞いて元気が出ました!」
かのん「やっぱり歌には力があるんですね」
かのん「私も、アイドル続けたくなりました!」
かのん「ね?」
可可「はい!可可もです!」
千砂都「歌って、踊って、楽しいもんね!」
すみれ「やるったら、やってやるわよ!」
恋「私も負けていられません」
306: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:50:23.27 ID:dvroEnJf
鞠莉「そっか…」
鞠莉(私が何のためにアイドルをやっていたか…)
鞠莉(初心を忘れていたわ…)
鞠莉「私の歌だけじゃ世界中の人を救うことはできない」
鞠莉「でも、目の前にいる人をシャイニーにすることができるかもしれない!」
鞠莉「ステップバイステップ。たとえ1人ずつでも、続ければ世界中に広がっていくはず」
鞠莉「決めた!私もまたアイドルやる!」
鞠莉(そして、千歌やみんなも見つける!)
鞠莉「ありがとう、気づかせてくれて」
鞠莉(私が何のためにアイドルをやっていたか…)
鞠莉(初心を忘れていたわ…)
鞠莉「私の歌だけじゃ世界中の人を救うことはできない」
鞠莉「でも、目の前にいる人をシャイニーにすることができるかもしれない!」
鞠莉「ステップバイステップ。たとえ1人ずつでも、続ければ世界中に広がっていくはず」
鞠莉「決めた!私もまたアイドルやる!」
鞠莉(そして、千歌やみんなも見つける!)
鞠莉「ありがとう、気づかせてくれて」
307: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:54:53.92 ID:dvroEnJf
鞠莉「さて、まずはこの町のみんなに歌を届けないと」
かのん「私たちも手伝います!」
鞠莉「ええ、もちろん。人数は多いほうがいいもの」
恋「まず何をすればいいのでしょうか?」
鞠莉「何って。歌って踊るのよ」
千砂都「え、でも、こんなステージじゃ…」
鞠莉「そんなの関係ない!」
鞠莉「私たちがいるところがステージよ。町中に歌を響かせよう!」
かのん「私たちも手伝います!」
鞠莉「ええ、もちろん。人数は多いほうがいいもの」
恋「まず何をすればいいのでしょうか?」
鞠莉「何って。歌って踊るのよ」
千砂都「え、でも、こんなステージじゃ…」
鞠莉「そんなの関係ない!」
鞠莉「私たちがいるところがステージよ。町中に歌を響かせよう!」
308: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 20:58:13.86 ID:dvroEnJf
───
「わー!」
「きゃーきゃー!」
鞠莉「みんなーありがとー!」
可可「やっぱりすごいです…」
すみれ「これがショウビジネスの力…」
鞠莉「まだまだ物足りないけど、とりあえずはこんなところかな?」
璃奈「そんなに数は多くないけど、マリーさんのライブを見た人の顔が活気づいてる…」
鞠莉「どう、璃奈?」
璃奈「ありがとう。この町も、まだ立て直せそうな気がする」
璃奈「ここから先は、私たちが頑張る番」
「わー!」
「きゃーきゃー!」
鞠莉「みんなーありがとー!」
可可「やっぱりすごいです…」
すみれ「これがショウビジネスの力…」
鞠莉「まだまだ物足りないけど、とりあえずはこんなところかな?」
璃奈「そんなに数は多くないけど、マリーさんのライブを見た人の顔が活気づいてる…」
鞠莉「どう、璃奈?」
璃奈「ありがとう。この町も、まだ立て直せそうな気がする」
璃奈「ここから先は、私たちが頑張る番」
309: 名無しで叶える物語(もんじゃ) 2021/12/13(月) 21:02:17.59 ID:dvroEnJf
鞠莉「それじゃあ、マリーは世界中の人達のところに旅をして行くから」
鞠莉「あなたたちも元気でね」
かのん「…あのっ」
かのん「私たちも連れて行ってください」
鞠莉「いいの?無事に帰れるかもわからないよ?」
恋「それでもマリーさんのもとで学びたいんです」
千砂都「私たちもマリーさんみたいになりたい!」
鞠莉「マーベラス!楽しい旅になりそうね」
鞠莉「それなら、みんなでレッツゴー♪」
───
──
─
鞠莉「あなたたちも元気でね」
かのん「…あのっ」
かのん「私たちも連れて行ってください」
鞠莉「いいの?無事に帰れるかもわからないよ?」
恋「それでもマリーさんのもとで学びたいんです」
千砂都「私たちもマリーさんみたいになりたい!」
鞠莉「マーベラス!楽しい旅になりそうね」
鞠莉「それなら、みんなでレッツゴー♪」
───
──
─
引用元:https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1638699189/
第4話へ続く
まだまだ旅は続くヨーソロー!
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