1: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/14(日) 11:02:45 ID:???00
久々にSS書いていきます。
吟子ちゃん目線です。
地の文多めになります
no title

2: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/14(日) 11:04:00 ID:???00
寮から出ると、細かな雪が静かに舞っていた。
(今日は冷える…)
そんなことをぼんやり考えていると後ろから同級生の声が。

「おはよう!吟子ちゃん」
 
「おはよう、小鈴」

「寒いよ~吟子ちゃん」
 
「うん、寒いね」

他愛のない会話をしていると小鈴が突然、

「徒町、とても寒いので吟子ちゃんにくっついちゃいます!吟子ちゃんで暖をとるチャレンジです!」

と言って私にくっついてきた。

4: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/14(日) 11:05:42 ID:???00
「ちょっと小鈴…//」

「吟子ちゃん、あったかいね!」

「動きづらいよ…それにみんなに見られるかもだし…//」

「えへへ~」
小鈴は屈託のない笑顔を見せてくる。
こんな顔をされたら、まあいっかと思ってしまう私は小鈴に甘いのかな…
ただまあそれはそれとして。

「ほら、動かないと余計寒いでしょ。行くよ、小鈴」

「うん!」

5: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/14(日) 11:07:29 ID:???00
学校に向かって歩き始めたその時。
小鈴の反対側からふわりと温もりが加わる。姫芽が、私にくっついてきたのだ。

「吟子ちゃん~小鈴ちゃんおはよ~!寒いね~。アタシも混ぜてぇ~」

「ちょっと姫芽!動きずらいし…」

「おはよう!姫芽ちゃん。吟子ちゃんあったかいよ~」ワイワイキャッキャッ

「ああもう…//なんなん?」

「そう言いつつ吟子ちゃんも満更でもないという顔をしてますなぁ~」

「してますなあ」

否定はできなかった。
私だって姫芽と小鈴のぬくもりは気持ちよかったし…
本人達には言わないけど。

6: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/14(日) 11:09:39 ID:???00
「……姫芽、距離近くない?」

「え~小鈴ちゃんとおんなじくらいだよ~」

雪を踏みしめる音が三つ、揃って重なる。吐く息は白く、朝の静けさの中に溶けていく。

「こうしてるとさ~」

姫芽が小さく笑う。

「なんか、雪の朝も悪くない気がしてこない~?」

「うん!徒町もそう思う!吟子ちゃんは?」

「まあ…そうかもね」

雪の朝。私達三人分の体温が、静かに重なり合いながら、学校への道を進んでいった。

8: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/14(日) 11:15:09 ID:???00
校舎が見えてくる頃には、雪は少しだけ勢いを弱めていた。

「あ、吟子ちゃん、姫芽ちゃん見て見て!青空が出てきたよ」

そう言って小鈴は走りかけたけど足を滑らせて。

「危ない~!」

「いきなり走ったら危ないでしょ」

なんとか姫芽と2人で小鈴を支える。

「あぅぅ~」

小鈴は恥ずかしさからなのかちょっと顔が赤くなってるけど。

「姫芽ちゃん、吟子ちゃん、ありがと」

ニコっと笑顔を向けてくる小鈴が可愛すぎて私はこの時間がもっと続けばいいのに、なんて思ってしまった。

9: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/14(日) 11:31:03 ID:???00
「教室入ったら、もう離れるんだよね…」

思わず独り言を口にしてしまったところを小鈴と姫芽に聞かれてしまったようで2人はニヤニヤしながらこちらを見てくる。

「ん~、吟子ちゃん~」

「吟子ちゃん!」

「な、なんなん…」

「吟子ちゃん可愛いな~と思いまして~」

「徒町も同じこと思ってました!」

全くこの2人は…
油断するといつもこうだ…
この2人の賑やかさから元気を貰ってる私もいるんだけど…

14: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/14(日) 23:13:09 ID:???00
「じゃあアタシから一つ提案~」

「なになに姫芽ちゃん!」

「帰るとき雪降ってたらまたこうして一緒に帰ろ~?」

「賛成!吟子ちゃんは?」

「雪が降ってたら、ね。」

さっきまで降っていた雪は止み、空には青空が広がっていた。
だけど、金沢の冬は天気が安定せず。午後にはまた雪が降るとの予報もある。

それも悪くないな、と思ってしまう私もいて…

密かに楽しみにしつつ校舎の中に入る。
外気に触れていた体はまだ冷たいけれど、胸の奥には、朝より少しだけ温かなものが残っていた。

15: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/14(日) 23:34:05 ID:???00
――――――――夕方――――――――

クラブの練習終了後。
私は姫芽と小鈴の3人で校舎を出た。

「雪、降ってるね~?」

「なんならさっきよりも強いかもっ!」キラキラ

寒い…
何故か小鈴は目を輝かせているけど…

「えいっ。吟子ちゃんで暖を取るチャレンジその2~!」

「アタシも~」

「ちょっと…//いきなりくっつかれたら危ないでしょ…」

「「えへへへ~」」

「もう…//」

三人分の足跡が、夕方の道に並んで刻まれていく。誰かが踏み外せば、すぐに気づけるくらいの距離。

16: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/14(日) 23:52:15 ID:???00
この時間、この空間が心地よくて思わず笑みがこぼれてしまう。

「ふふっ。」

「吟子ちゃん?」

小鈴が不思議そうな顔で見つめてくる。

「いや、何でもないよ」

「え~教えてくれたっていいじゃん吟子ちゃん~」

今度は姫芽から抗議の声が。

「なんでもないって…//」

「ふ~ん」ニヤニヤ

「なん?」

17: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/15(月) 00:04:26 ID:???00
「なんでもないよ~。ね、小鈴ちゃん」

「うん、何でもないよ。ね、姫芽ちゃん」

「もう、なんなん…」

このやり取りがなんだか私たちらしくて思わず3人で笑い合う。

「ねえ、姫芽、小鈴」

「「何~?」」

「えっと、その。これからも、時々こうして帰ったりしない?かなって…//」

「~~~~~~~~~~~~~~~~」

「姫芽?」

「吟子ちゃんからこんなお誘いが来るとは~。しかもめっちゃ照れてるし可愛い~~~~~~~~~~~~。もちろん全然OKですよアタシは~~~~~」

「なんなん」

「吟子ちゃん、徒町もOKだよ。また、こうして一緒に帰ろうね」

「うん//」

街灯に照らされた雪が、静かにきらめく。帰り道はまだ半分も残っているのに、なぜか時間がゆっくり流れている気がした。
寒さの中で、寄り添って歩く三人の影は、ひとつに重なって伸びていた。

まだ12月の雪。
今日の雪は、きっとすぐに溶けてしまう。

それでも――この帰り道だけは、しばらく胸の奥に残り続ける気がしていた。


おしまい

19: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/15(月) 00:10:07 ID:???00
お読みいただきましてありがとうございました。
泉推しの方が読まれてるかどうか分からないですがいらっしゃったらすみません。

すずぎんひめの3人が大好きなのと、泉の動かし方を只今研究中でして。
またそのうち小四辺形でも書けたらなと、思いました!

20: 名無しで叶える物語◆gbJCw5Tl★ 2025/12/15(月) 00:13:06 ID:???00
乙乙
最近強くなってきた吟子ちゃんもなんだかんだでよわよわなの好き
泉も小三角の活動は続けてほしいって言ってたから大丈夫でしょ

21: 名無しで叶える物語◆JdSbuEiM★ 2025/12/15(月) 00:17:15 ID:???00
乙!

24: 名無しで叶える物語◆ipinjfJ0★ 2025/12/15(月) 08:47:11 ID:???00
皆さま感想ありがとうございました~
そのうちまた書きます
では~

引用元:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/11224/1765677765/
you fooder
いいなあ・・・冬・・・