愛「『青は進め』だよね」
果林「そうね」
愛「赤は?」
果林「『止まれ』でしょ。当たり前じゃない」
愛「果たしてそうかな?」
果林「え?」
愛「今から、信号の常識を言葉の上で覆すね」
愛「『赤は進め』、『青は止まれ』にしてみせる」
果林「面白そうじゃない。やってみてよ」
果林「そうね」
愛「赤は?」
果林「『止まれ』でしょ。当たり前じゃない」
愛「果たしてそうかな?」
果林「え?」
愛「今から、信号の常識を言葉の上で覆すね」
愛「『赤は進め』、『青は止まれ』にしてみせる」
果林「面白そうじゃない。やってみてよ」
3: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:33:51.90 ID:QPKikXyS
愛「まず赤と青を平等に扱うために、中立の状態から話を始めよっか」
果林「?」
愛「つまり、今カリンは交差点の真ん中にいるとして」
果林「ええ」
愛「その時、信号が青だったら?」
果林「『進め』でしょ」
愛「赤だったら?」
果林「『止まれ』でしょ」
果林「?」
愛「つまり、今カリンは交差点の真ん中にいるとして」
果林「ええ」
愛「その時、信号が青だったら?」
果林「『進め』でしょ」
愛「赤だったら?」
果林「『止まれ』でしょ」
4: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:34:09.75 ID:QPKikXyS
果林「…………ん? 危ない、進まなきゃ危ないわ」
愛「はい、『赤は進め』だ」
果林「本当だ……」
愛「その信号に交差してる車は、青だけど……」
果林「『止まれ』!」
愛「『青は止まれ』」
果林「本当だ……」
愛「はい、『赤は進め』だ」
果林「本当だ……」
愛「その信号に交差してる車は、青だけど……」
果林「『止まれ』!」
愛「『青は止まれ』」
果林「本当だ……」
5: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:34:36.99 ID:QPKikXyS
愛「つまりさ? 『赤だから止まる』んじゃない。『赤の時は危ないから止まる』んだよ」
愛「『青だから進む』じゃない。『青でも危ないなら進んじゃ駄目』なんだ」
愛「路上駐車をしないのは、『駐禁のマークがあるから』じゃない。『迷惑だから』だよ」
愛「お酒飲んだら運転しちゃいけないのは、『検問をやってるから』じゃない。『危ないから』だよ」
愛「ルールを守ることは、その言葉の表面にだけ従うっていう意味じゃない」
愛「大事なことは、そのルールが持ってる意味を! 理解するってことなんだよ!!」グッ
果林「うん、なるほどね」
愛「でしょ?」
果林「『赤は進め』、『青は止まれ』っていうことだったのね」ウンウン
愛「いや違うよ?」
果林「え??」
愛「『青だから進む』じゃない。『青でも危ないなら進んじゃ駄目』なんだ」
愛「路上駐車をしないのは、『駐禁のマークがあるから』じゃない。『迷惑だから』だよ」
愛「お酒飲んだら運転しちゃいけないのは、『検問をやってるから』じゃない。『危ないから』だよ」
愛「ルールを守ることは、その言葉の表面にだけ従うっていう意味じゃない」
愛「大事なことは、そのルールが持ってる意味を! 理解するってことなんだよ!!」グッ
果林「うん、なるほどね」
愛「でしょ?」
果林「『赤は進め』、『青は止まれ』っていうことだったのね」ウンウン
愛「いや違うよ?」
果林「え??」
6: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:35:04.12 ID:QPKikXyS
愛「違う違う。『青は進め』、『赤は止まれ』だよ」
果林「何言ってるのよ。交差点の真ん中で信号が赤になったらどうするの?」
愛「そりゃ、『進まなきゃ』……」
果林「車は?」
愛「『止まれ』!」
果林「ほら」ドヤッ
愛「ホントだ……」
愛「『赤は進め』、『青は止まれ』だったんだ」
愛「とはならないからね」
果林「え??」
果林「何言ってるのよ。交差点の真ん中で信号が赤になったらどうするの?」
愛「そりゃ、『進まなきゃ』……」
果林「車は?」
愛「『止まれ』!」
果林「ほら」ドヤッ
愛「ホントだ……」
愛「『赤は進め』、『青は止まれ』だったんだ」
愛「とはならないからね」
果林「え??」
7: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:35:28.05 ID:QPKikXyS
愛「……カリンってさ、どんな理不尽な条例が出ても、あっさり従っちゃうタイプだよね」
果林「なによ、理不尽な条例って」
愛「たんか条例とかだよ」
果林「救急車で運ばれるとか?」
愛「違うよ、日常会話を五・七・五で喋んなきゃいけないんだよ」
果林「そっちの短歌なの? 出るわけないじゃない、そんな条例」
果林「なによ、理不尽な条例って」
愛「たんか条例とかだよ」
果林「救急車で運ばれるとか?」
愛「違うよ、日常会話を五・七・五で喋んなきゃいけないんだよ」
果林「そっちの短歌なの? 出るわけないじゃない、そんな条例」
8: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:35:54.52 ID:QPKikXyS
果林「なによ、赤と青の話一つで随分じゃない」
愛「カリンを論破するのに色すらいらないかもね」
果林「どういう意味よ。私を操るのを面白がって、『透明人間はいる』とか言い出さないでよ?」
愛「……何言ってるの? いるでしょ透明人間は」
果林「え、いないでしょ?」
愛「いるよ透明人間」
果林「いないわよ、これは流石に説得されないわよ。いるわけないでしょ? 透明人間なんて」
愛「なんで決めつけるのさ」
果林「見たこと無いもの」
愛「いや、そりゃ透明人間だもん。誰も見たこと無いよ、透明なんだもん」
愛「カリンを論破するのに色すらいらないかもね」
果林「どういう意味よ。私を操るのを面白がって、『透明人間はいる』とか言い出さないでよ?」
愛「……何言ってるの? いるでしょ透明人間は」
果林「え、いないでしょ?」
愛「いるよ透明人間」
果林「いないわよ、これは流石に説得されないわよ。いるわけないでしょ? 透明人間なんて」
愛「なんで決めつけるのさ」
果林「見たこと無いもの」
愛「いや、そりゃ透明人間だもん。誰も見たこと無いよ、透明なんだもん」
9: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:36:25.30 ID:QPKikXyS
果林「だっておかしいじゃないのそんなの、常識的に考えて」
愛「ふっ、ジョーシキね」
愛「カリンみたいな人がハリウッド条例とかが出たら、あっさりウィットに富んじゃうんだよ」
果林「そんなこと言われても、見えない透明人間を信じろっていう方が難しいじゃない」
愛「カリンは見えないものは信じないの?」
愛「例えば昼間、星は見えないけど、カリンは存在を疑う?」
果林「それとこれとは完全に違う話じゃない」
果林「私は星の存在は信じるわよ。だって見たことあるもの」
果林「でも透明人間は見たことないもの」
愛「ふっ、ジョーシキね」
愛「カリンみたいな人がハリウッド条例とかが出たら、あっさりウィットに富んじゃうんだよ」
果林「そんなこと言われても、見えない透明人間を信じろっていう方が難しいじゃない」
愛「カリンは見えないものは信じないの?」
愛「例えば昼間、星は見えないけど、カリンは存在を疑う?」
果林「それとこれとは完全に違う話じゃない」
果林「私は星の存在は信じるわよ。だって見たことあるもの」
果林「でも透明人間は見たことないもの」
10: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:36:47.71 ID:QPKikXyS
愛「そりゃ透明人間だもん。誰も見たこと無いよ、透明なんだもん」
果林「じゃあなんでいるって言い切れるのよ?」
愛「『いないって言い切れない』からだよ」
果林「……何? その理論」
愛「ラブライブでさ、μ's VS A-RISE。A-RISEが負けたことが分かりました」
愛「それでもカリンは、『μ'sが勝ったとは限らない』って言うの?」
果林「…………」
果林「……???」
果林「例えが遠すぎて分かんないわよ!」
果林「じゃあなんでいるって言い切れるのよ?」
愛「『いないって言い切れない』からだよ」
果林「……何? その理論」
愛「ラブライブでさ、μ's VS A-RISE。A-RISEが負けたことが分かりました」
愛「それでもカリンは、『μ'sが勝ったとは限らない』って言うの?」
果林「…………」
果林「……???」
果林「例えが遠すぎて分かんないわよ!」
11: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:37:14.66 ID:QPKikXyS
果林「だったら、証明してみなさいよ」
愛「え?」
果林「だから、透明人間が見えないっていうことは分かったわ」
果林「見ること以外に、その存在を証明する方法は無いの?」
愛「うーん……」
愛「……よし、じゃあこう聞こう」
愛「カリンは透明? それとも不透明?」
果林「私は不透明よ」
愛「じゃあ不透明人間ってことだよね」
果林「まあ言うなればそういうことね」
愛「え?」
果林「だから、透明人間が見えないっていうことは分かったわ」
果林「見ること以外に、その存在を証明する方法は無いの?」
愛「うーん……」
愛「……よし、じゃあこう聞こう」
愛「カリンは透明? それとも不透明?」
果林「私は不透明よ」
愛「じゃあ不透明人間ってことだよね」
果林「まあ言うなればそういうことね」
12: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:37:40.43 ID:QPKikXyS
愛「もう一回。『貴女は不透明人間ですか?』」
果林「ええ」
愛「……よしっ。今アタシは、透明人間の存在を証明したよ」
果林「…………えっ?」
愛「だってさ、『不透明人間』っていうのは、透明人間の存在を肯定した上での表現でしょ?」
果林「いやいやいやいや。だからその認めたのは、概念としての透明人間であって、実際にいるかどうかはまた別の話じゃない!」
愛「じゃあカリンは不透明人間を認めないんだね?」
果林「認めないわ」
愛「……不透明人間を認めない、ってことは、カリンは透明人間だよね」
果林「…………あー!」
愛 ドヤァ ←めっちゃGoing!!決めポーズ中
果林「ええ」
愛「……よしっ。今アタシは、透明人間の存在を証明したよ」
果林「…………えっ?」
愛「だってさ、『不透明人間』っていうのは、透明人間の存在を肯定した上での表現でしょ?」
果林「いやいやいやいや。だからその認めたのは、概念としての透明人間であって、実際にいるかどうかはまた別の話じゃない!」
愛「じゃあカリンは不透明人間を認めないんだね?」
果林「認めないわ」
愛「……不透明人間を認めない、ってことは、カリンは透明人間だよね」
果林「…………あー!」
愛 ドヤァ ←めっちゃGoing!!決めポーズ中
13: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:38:08.91 ID:QPKikXyS
果林「なによ愛ったら!」
愛「どーだー!」
果林「見事に証明されちゃったわ。しかも私が透明人間!!」
愛「……カリンってうやうや条例とかが出ても、あっさり従っちゃうタイプだよね」
果林「なによ、うやうや条例って」
愛「日常会話をうやうやしく丁重にお喋りになられるんだよ」
果林「いやぁ、でも意外だったわね。そっか、私は透明人間だったのね!!」
愛「違うよ?」
果林「えっ!?」
愛「どーだー!」
果林「見事に証明されちゃったわ。しかも私が透明人間!!」
愛「……カリンってうやうや条例とかが出ても、あっさり従っちゃうタイプだよね」
果林「なによ、うやうや条例って」
愛「日常会話をうやうやしく丁重にお喋りになられるんだよ」
果林「いやぁ、でも意外だったわね。そっか、私は透明人間だったのね!!」
愛「違うよ?」
果林「えっ!?」
14: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:38:28.11 ID:QPKikXyS
愛「カリンは透明人間じゃないよ」
果林「でも証明されたじゃない。私、透明人間なんでしょ?」
愛「見えてるよ?」
果林「あっ違った……」
果林「えー……がっかりだわ……」ズーン
果林「でも、いるのはいるんでしょ?」
愛「何が?」
果林「透明人間!」
果林「でも証明されたじゃない。私、透明人間なんでしょ?」
愛「見えてるよ?」
果林「あっ違った……」
果林「えー……がっかりだわ……」ズーン
果林「でも、いるのはいるんでしょ?」
愛「何が?」
果林「透明人間!」
15: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:38:51.77 ID:QPKikXyS
愛「何言ってるの? いるわけないじゃん透明人間なんて」
果林「なんで決めつけるのよ」
愛「見たこと無いもん」
果林「それは透明人間だもの。誰も見たことないわよ、透明なんだから」
愛「だっておかしいじゃんそんなの、ジョーシキ的に考えて」
果林「出た、常識。愛みたいな子がミュージカル条例とかが出たら、あっさり歌っちゃうのよ」
愛「そんなこと言われたって、見えない透明人間信じろ、っていう方が難しいじゃん」
果林「愛は見えないものは信じないの?」
果林「例えば、いま私の裏側は見えないけど、貴女は存在を疑うの?」
愛「…………」
愛「???」
果林「なんで決めつけるのよ」
愛「見たこと無いもん」
果林「それは透明人間だもの。誰も見たことないわよ、透明なんだから」
愛「だっておかしいじゃんそんなの、ジョーシキ的に考えて」
果林「出た、常識。愛みたいな子がミュージカル条例とかが出たら、あっさり歌っちゃうのよ」
愛「そんなこと言われたって、見えない透明人間信じろ、っていう方が難しいじゃん」
果林「愛は見えないものは信じないの?」
果林「例えば、いま私の裏側は見えないけど、貴女は存在を疑うの?」
愛「…………」
愛「???」
16: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:39:29.78 ID:QPKikXyS
愛「ごめん、なんだって?」
果林「だから、いま愛が見てるのは私の表側でしょ?」
果林「貴女は『見えないから裏側は無い』って言ってるのよ?」
愛「…………言ってないよ?」
愛「いや、それとこれとは完全に違う話じゃん。だってアタシはカリンの体が両面あるの見たことあるもん」
愛「でも透明人間は見たことないもん」
果林「それは透明人間だもの。誰も見たことないわよ、透明なんだから」
愛「じゃあなんでいるって言い切れるの?」
果林「感じるのよ」ドヤッ
愛「…………」
愛「んぁ???」
果林「だから、いま愛が見てるのは私の表側でしょ?」
果林「貴女は『見えないから裏側は無い』って言ってるのよ?」
愛「…………言ってないよ?」
愛「いや、それとこれとは完全に違う話じゃん。だってアタシはカリンの体が両面あるの見たことあるもん」
愛「でも透明人間は見たことないもん」
果林「それは透明人間だもの。誰も見たことないわよ、透明なんだから」
愛「じゃあなんでいるって言い切れるの?」
果林「感じるのよ」ドヤッ
愛「…………」
愛「んぁ???」
17: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:39:49.78 ID:QPKikXyS
果林「貴女は、目と目の間に人差し指を近づけると、なんかモヤっと感じるでしょ?」
愛「……感じない」
果林「……」スッ
愛「…………」
愛「あぁっ、感じる……っ」モヤッ
果林「それでも愛は、私の指は遠いって言い張るの?」
愛「いや、指は近いけど……例えが遠すぎて分かんないよ」
愛「だったら証明してみてよ」
果林「どういうこと?」
愛「大体分かるでしょ、話の流れで!?」
愛「……感じない」
果林「……」スッ
愛「…………」
愛「あぁっ、感じる……っ」モヤッ
果林「それでも愛は、私の指は遠いって言い張るの?」
愛「いや、指は近いけど……例えが遠すぎて分かんないよ」
愛「だったら証明してみてよ」
果林「どういうこと?」
愛「大体分かるでしょ、話の流れで!?」
18: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:40:18.68 ID:QPKikXyS
愛「だから、透明人間が見えないことは分かったよ」
愛「見ることと感じること以外に、存在を証明する方法は無いの?」
果林「証明する必要なんて無いわよ」
愛「……なんで?」
果林「…………いるからよ」ユビサシ
愛「いや……カリンにとってはそうかもしれないけどさ!」
愛「アタシはほら……まだ、だから。ね?」
愛「アタシはっていうか、カリン以外全員まだだからね?」
愛「証明が必要でしょ、証明が!」
果林「愛ってば、しょうめい人間なの?」
愛「なに、しょうめい人間って」
果林「照明さんのことよ」
愛「また話が見えなくなってきたぞぉ!」
愛「見ることと感じること以外に、存在を証明する方法は無いの?」
果林「証明する必要なんて無いわよ」
愛「……なんで?」
果林「…………いるからよ」ユビサシ
愛「いや……カリンにとってはそうかもしれないけどさ!」
愛「アタシはほら……まだ、だから。ね?」
愛「アタシはっていうか、カリン以外全員まだだからね?」
愛「証明が必要でしょ、証明が!」
果林「愛ってば、しょうめい人間なの?」
愛「なに、しょうめい人間って」
果林「照明さんのことよ」
愛「また話が見えなくなってきたぞぉ!」
19: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:40:57.69 ID:QPKikXyS
果林「それじゃあこう聞こうかしら。愛は透明? 不透明?」
愛「アタシは、不透明だよ」
果林「ということは、不透明人間ね?」
愛「おっ、来たね。ただし、透明人間の存在を肯定した上での不透明人間、っていう意味じゃないからね」
果林「じゃあ、非不透明人間ってことね?」
愛「……うんうん。ただし、巡り巡って透明人間っていう意味の、非不透明人間じゃないからね」
果林「じゃあ、逆非不透明人間ね?」
愛「…………ん? ん?」
果林「違うの? じゃあ、逆非不透明人間以外ってことなのね?」
愛「……ぎゃく…………ひ……」
愛「今どっち???」
愛「アタシは、不透明だよ」
果林「ということは、不透明人間ね?」
愛「おっ、来たね。ただし、透明人間の存在を肯定した上での不透明人間、っていう意味じゃないからね」
果林「じゃあ、非不透明人間ってことね?」
愛「……うんうん。ただし、巡り巡って透明人間っていう意味の、非不透明人間じゃないからね」
果林「じゃあ、逆非不透明人間ね?」
愛「…………ん? ん?」
果林「違うの? じゃあ、逆非不透明人間以外ってことなのね?」
愛「……ぎゃく…………ひ……」
愛「今どっち???」
20: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:41:38.04 ID:QPKikXyS
愛「一回話整理しよっか。その、逆非不透明人間以外っていうのは一旦置いといて」
果林「あら、脱逆非不透明人間以外ってことね!」
愛「もうカリンの話が不透明になってきたよ!! なんなのそれ」
果林「なによ。脱逆非不透明人間以外に否定的じゃないの」
愛「もう何がなんだか分かんないよ」
愛「カリンも分かってないでしょ」
果林「……てへっ」ペロッ
果林「だったら、逆に証明してみなさいよ」
愛「逆に証明っていうのはどういうこと???」
果林「だから、透明人間はいないっていうことを証明してみて、って言ってるのよ」
愛「……なんだろう。歌ってもないのにアンコールに答えさせられてる気がする」
果林「あら、脱逆非不透明人間以外ってことね!」
愛「もうカリンの話が不透明になってきたよ!! なんなのそれ」
果林「なによ。脱逆非不透明人間以外に否定的じゃないの」
愛「もう何がなんだか分かんないよ」
愛「カリンも分かってないでしょ」
果林「……てへっ」ペロッ
果林「だったら、逆に証明してみなさいよ」
愛「逆に証明っていうのはどういうこと???」
果林「だから、透明人間はいないっていうことを証明してみて、って言ってるのよ」
愛「……なんだろう。歌ってもないのにアンコールに答えさせられてる気がする」
21: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:42:02.87 ID:QPKikXyS
果林「できないの? できないのね?」
果林「いる! 透明人間は絶対いる!!」
愛「ちょっと待ってよ。だってさ、透明人間の存在はついさっきアタシから知ったんだよ?」
果林「ついさっきよりも前に透明人間はいるもの」
愛「じゃあなんでそれをカリンが知ってるわけ?」
果林「…………見たもの」
愛「ウソつかないでよ!!」
果林「嘘じゃないわよ!! 見てないなんて証明できないでしょ!!」
愛「透明な透明人間どうやって見たっていうの!!」
果林「透明って言っても、ちょっとは見えるのよ!」
愛「ちょっww都合のいいこと言わないでよ!」
果林 ドヤッ ←Starlight決めポーズ中
果林「いる! 透明人間は絶対いる!!」
愛「ちょっと待ってよ。だってさ、透明人間の存在はついさっきアタシから知ったんだよ?」
果林「ついさっきよりも前に透明人間はいるもの」
愛「じゃあなんでそれをカリンが知ってるわけ?」
果林「…………見たもの」
愛「ウソつかないでよ!!」
果林「嘘じゃないわよ!! 見てないなんて証明できないでしょ!!」
愛「透明な透明人間どうやって見たっていうの!!」
果林「透明って言っても、ちょっとは見えるのよ!」
愛「ちょっww都合のいいこと言わないでよ!」
果林 ドヤッ ←Starlight決めポーズ中
22: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:42:31.93 ID:QPKikXyS
愛「え? え? じゃあ何?? カリンが言ってる透明人間っていうのは、どのくらいの透明人間なの??」
果林「それは何、身長?」
愛「違うよ」
果林「音域?」
愛「違うよ! 透明人間の歌唱力には興味ないよ」
愛「その……透明度だよ」
果林「?」
愛「えっと……ペットボトルってさ、あれ透明じゃん」
果林「透明ね」
愛「でも見えるじゃん」
果林「ええ」
果林「それは何、身長?」
愛「違うよ」
果林「音域?」
愛「違うよ! 透明人間の歌唱力には興味ないよ」
愛「その……透明度だよ」
果林「?」
愛「えっと……ペットボトルってさ、あれ透明じゃん」
果林「透明ね」
愛「でも見えるじゃん」
果林「ええ」
24: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:42:53.43 ID:QPKikXyS
愛「ってことはさ。こういう素材で出来てる人間がいたら、これは透明人間って言えるよね」
果林「……それは違うわよ。それはペットボトル人間じゃない」
愛「……ペットボトル人間ってなに??」
果林「いるわけないじゃないそんなの!!」
愛「透明人間もいないんだよ!!」
果林「……それは違うわよ。それはペットボトル人間じゃない」
愛「……ペットボトル人間ってなに??」
果林「いるわけないじゃないそんなの!!」
愛「透明人間もいないんだよ!!」
26: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:43:35.28 ID:QPKikXyS
果林「いるって言ってるでしょ!!」
愛「どこにいるの!」
果林「そこかしこよ」
愛「どんだけいんのさ」
果林「まあ普通の人間の倍くらいかしら」
愛「多い多い多い。そんなにいたら普通の人間とぶつかっちゃって、危ないじゃん」
果林「ぶつからないわよ、すり抜けられるから。ほぼ空気だからね」
愛「……ほぼ空気って言った今?」
果林「ええ」
愛「ほぼ空気って言った今?」
果林「ええ」
愛「ほぼ空気って言った今?」
果林「ええ」
愛「どこにいるの!」
果林「そこかしこよ」
愛「どんだけいんのさ」
果林「まあ普通の人間の倍くらいかしら」
愛「多い多い多い。そんなにいたら普通の人間とぶつかっちゃって、危ないじゃん」
果林「ぶつからないわよ、すり抜けられるから。ほぼ空気だからね」
愛「……ほぼ空気って言った今?」
果林「ええ」
愛「ほぼ空気って言った今?」
果林「ええ」
愛「ほぼ空気って言った今?」
果林「ええ」
28: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:44:06.81 ID:QPKikXyS
愛「ほぼ空気って言ったらさ、それはもうもはや、イコールいないってことじゃないの??」
果林「いや、イコールじゃないわよ。『いる>いない』でしょ」
愛「いやいや、『>』ってことは、片やちょっといないかもしれないってことだよ?」
果林「いやいやいや、『≧』じゃないのよ? 『>』なのよ??」
果林「『透明人間いるなりいないかもしれなくないなり』よ」
愛「………………」
愛「はぁ???(泣)」
果林「いや、イコールじゃないわよ。『いる>いない』でしょ」
愛「いやいや、『>』ってことは、片やちょっといないかもしれないってことだよ?」
果林「いやいやいや、『≧』じゃないのよ? 『>』なのよ??」
果林「『透明人間いるなりいないかもしれなくないなり』よ」
愛「………………」
愛「はぁ???(泣)」
29: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:44:40.75 ID:QPKikXyS
果林「だから、イコールじゃなくて『イール』なの」
果林「いるから『イール』なの」
愛「……もう分かんないよ」
果林「愛ってばお馬鹿さんね」
愛「はははっww」
ゴチッ ← 果林のおでこを小突く音
愛「ここにだけ言葉禁止条例が下りますように……!」
果林「いるから『イール』なの」
愛「……もう分かんないよ」
果林「愛ってばお馬鹿さんね」
愛「はははっww」
ゴチッ ← 果林のおでこを小突く音
愛「ここにだけ言葉禁止条例が下りますように……!」
30: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:45:06.22 ID:QPKikXyS
愛「分かったよ。いるよいる。いるでいいよ」
果林「認めるのね?」
愛「うん透明人間は 果林「イール!」 いる」
果林「イールね」
愛「いる」
果林「イールね」
愛「いる 果林「イール」」
果林「イールって言って」
愛「いる 果林「イールって言って」 透明人間はいr」
かりあい「「イール」」
果林「認めるのね?」
愛「うん透明人間は 果林「イール!」 いる」
果林「イールね」
愛「いる」
果林「イールね」
愛「いる 果林「イール」」
果林「イールって言って」
愛「いる 果林「イールって言って」 透明人間はいr」
かりあい「「イール」」
31: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:45:30.78 ID:QPKikXyS
愛「透明人間は存在するよ……」
果林「まあどうしてもそうなっちゃうわね」
愛「だって見たんでしょ?」
果林「ばっちり見たわ」フフン
愛「もうさ、その時点でパラドックスは発生してるんだからね??」
愛「じゃあ結論としてはさ、『透明人間は不透明』ってことだよね?」
果林「まあどうしてもそうなっちゃうわね」
果林「まあどうしてもそうなっちゃうわね」
愛「だって見たんでしょ?」
果林「ばっちり見たわ」フフン
愛「もうさ、その時点でパラドックスは発生してるんだからね??」
愛「じゃあ結論としてはさ、『透明人間は不透明』ってことだよね?」
果林「まあどうしてもそうなっちゃうわね」
32: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:46:04.65 ID:QPKikXyS
果林「ただ、これだけは覚えておいてほしいの」
果林「透明人間っていうのは、『いる』とか『いない』とか、『見える』とか『見えない』とか、そういうものじゃないのよ」
愛「…………」
果林「透明人間っていうのは、みんなの心の中にいるの」胸に手を当てる
ベシッ ← 果林の頭を叩く音
果林「誰も私達から、透明人間を奪うことはできないのよ!」キリッ
愛「それは、なに、サンタクロースみたいなものってこと?」
果林「そうそう、そういうこと」
果林「なんにもくれないけどね」
愛「いないからね」
果林「まあどうしてもそうなっちゃうわね」
果林「透明人間っていうのは、『いる』とか『いない』とか、『見える』とか『見えない』とか、そういうものじゃないのよ」
愛「…………」
果林「透明人間っていうのは、みんなの心の中にいるの」胸に手を当てる
ベシッ ← 果林の頭を叩く音
果林「誰も私達から、透明人間を奪うことはできないのよ!」キリッ
愛「それは、なに、サンタクロースみたいなものってこと?」
果林「そうそう、そういうこと」
果林「なんにもくれないけどね」
愛「いないからね」
果林「まあどうしてもそうなっちゃうわね」
33: 名無しで叶える物語(たまごやき) 2020/10/15(木) 22:46:55.76 ID:QPKikXyS
果林「でもね、最近時々思うの」
果林「透明人間なんて、本当はいないんじゃないか、って……」トオイメ
愛「」ゾワゾワゾワ
愛「だからさぁ!」
果林「でもいいの! もしも透明人間がいなかったとしても、私の人生にはなんの影響もない!!」
愛「それはね、心配に及ばないよ。だって透明人間なんていないからね!」
果林「まあどうしてもそうなっちゃうわね」
愛「えーと、これは満場一致ということでいいかな?」
果林「」キョロキョロ
果林「まあどうしてもそうなっちゃうわね」
おわり
果林「透明人間なんて、本当はいないんじゃないか、って……」トオイメ
愛「」ゾワゾワゾワ
愛「だからさぁ!」
果林「でもいいの! もしも透明人間がいなかったとしても、私の人生にはなんの影響もない!!」
愛「それはね、心配に及ばないよ。だって透明人間なんていないからね!」
果林「まあどうしてもそうなっちゃうわね」
愛「えーと、これは満場一致ということでいいかな?」
果林「」キョロキョロ
果林「まあどうしてもそうなっちゃうわね」
おわり
34: 名無しで叶える物語(なし) 2020/10/16(金) 00:00:54.44 ID:vSfgxfLI
乙 条例が楽しみだ
35: 名無しで叶える物語(SIM) 2020/10/16(金) 21:57:53.07 ID:jIgFUD99
乙乙
36: 名無しで叶える物語(SB-iPhone) 2020/10/17(土) 14:37:55.11 ID:cPc5Fr2/
久々にラーメンズのコントみたけど作り込みがすごいわ
この講演のクオリティすごいね
この講演のクオリティすごいね
引用元:https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1602768784/
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コメント
コメント一覧 (1)
以前μ'sメンバーで東京03のコント再現しているやつも面白かったし、芸人さんのコントパロディネタもっと見たい
anison_aqours
がしました
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