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    くぅくぅ土星論

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    670: 名無しで叶える物語(たこやき) 2022/12/30(金) 04:12:42.89 ID:hRUD7Kac
    Interlude


    「え、クゥクゥちゃんが宇宙熱に……!?」

    「ご加減はどうなのでしょう……心配です……」

    「……それもだけど、他にも、ちょっと気になることがあるのよね」

    「……私、医務室まで見に行ってみるわ」


    その後、すみれちゃんは帰ってきませんでした。


    「宇宙熱がどういうものなのかすら、わたくしたちは知らされていません……。ああ、クゥクゥさん……」


    心配そうにうつむく恋ちゃん。

    手を握って励まそうとしてみます。


    「……恋ちゃん! クゥクゥちゃんが回復した時、私たちが暗かったら、クゥクゥちゃんも落ち込んじゃうと思うよ」

    「だからさ、私たちは信じて待とう?」

    「かのんさん……。そうですね、はい!」


    私はペンを手に取って、左手の甲に5文字のメモを書きました。

    ……クゥクゥちゃんの熱が治ったら、惑星国家でこの料理を作って、快気祝いしてあげよう!

    だから……早く元気になってね、クゥクゥちゃん。

    【「くぅくぅ土星論」第9章 土星的ド正論・終章 月的結論【大長編SS】】の続きを読む

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    621: 名無しで叶える物語(たこやき) 2022/12/28(水) 04:33:34.96 ID:cEHXdGgH
    Interlude


    私は超ひもになった。

    高次の存在になった。

    神や仏がうそぶいた境地に、私ひとり、たどり着いた。

    もう、俗世の四苦八苦に囚われることはない。

    私には実体はないが、渋谷の街を全裸で徘徊するような解放感が身を包んだ。

    私は世界とひとつになり、すべてを超越したのだ。

    この上なく満たされていた。

    もう、なにもいらなかった。



    ……だけど、この次元には、かのんちゃんがいなかった。

    私は、かのんちゃんがいい。

    【「くぅくぅ土星論」第8章 冥王星的迷走【大長編SS】】の続きを読む

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    537: 名無しで叶える物語(たこやき) 2022/12/24(土) 04:07:05.69 ID:bdM6d/iB
    Interlude


    わたくしは、この宇宙でひとりぼっちです。


    最初に、千砂都さんと四季さんが宇宙に行き、離ればなれとなりました。

    次に、きな子さん、メイさん、夏美さん。三人とは同じ船に乗れず、別れることになりました。

    宇宙航行中、クゥクゥさんがいなくなり、続いてすみれさんも消えました。

    残ったのは、かのんさんとわたくし、ふたりだけ。

    惑星国家に着いてからは、不安で震えるわたくしの手を、かのんさんが包み込んでくださいました。


    「……大丈夫だよ、恋ちゃん」

    「かのんさん……」

    「いつか、絶対……みんなに会えるから……」


    大丈夫、大丈夫……と、かのんさんは自分に言い聞かせるようにつぶやきます。

    そんなかのんさんも、"バベル"へと連れ去られました。

    ……わたくしは、ひとりきりになりました。

    【「くぅくぅ土星論」第7章 海王星的邂逅【大長編SS】】の続きを読む

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    426: 名無しで叶える物語(たこやき) 2022/12/19(月) 02:25:38.59 ID:zR+Nrqfg
    第6章 天王星的転回



    意識が、世界に接続されマシタ。

    しかし身体はうまく動かせマセン。私の上に、見えない巨大な分銅が乗せられていマス。

    重いまぶたを持ち上げてみマスが、見えている視界は真っ黒のまま、なにも変わりありマセン。


    「おや、お目覚めになられましたか」

    可可「…………だれ、デスか」


    手を伸ばすと、案外あっさり声の主に触れられマシタ。

    ふるえる手で感触を確かめマス。皮膚の上を滑らかに伝い、肩を始点に、首を通り抜け、最後は顔に。

    私はその顔立ちを、知っているように思えてなりませんデシタ。……いえ、間違いなく、知っていマス。

    【「くぅくぅ土星論」第6章 天王星的転回【大長編SS】】の続きを読む

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    334: 名無しで叶える物語(たこやき) 2022/12/15(木) 03:01:09.23 ID:9lpBqYrP
    第5章 木星的黙示



    目を開くと、そこに広がるのは無数の星々。

    砂つぶのような小さな光の群れが、漆黒の合間にきらめきマス。

    その景色は、懐かしい故郷を思わせマシタ。ひとつ持って帰っても怒られないだろうと、目いっぱい手を伸ばしマスが、なにもつかむことはありませんデシタ。


    私はいま、無重力をただよっていマス。

    地に足つかず、ティアラのようにふわふわと直線運動を続ける浮遊物。

    じたばたしても物理法則を逸脱できるわけもなく、五体は真空にさらされ、黒く膨張してきマシタ。

    音速の数千倍の速度でしている自覚もなく、なすがままに流され続けマス。

    あてのない漂流。そのうち、考えるのをやめてしまいそうデス。


    突如、私の軌道が放物線を描きはじめマシタ。遠い彼方で、とてつもないエネルギーが、手をこまねき待っていマス。

    抵抗する余地もないまま、運動はみるみる加速度を増し、黒い穴へと飲み込まれていくのデシタ。

    ………………………………。

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    275: 名無しで叶える物語(たこやき) 2022/12/13(火) 03:36:40.36 ID:Wg2tLsDz
    第4章 火星的仮説



    ククは、外星人のことをなにも知りマセン。

    その存在はずっと、たまに環を回している時に確認できるだけの、概念的なものデシタ。幽霊や枯れ尾花みたいなものデス。

    独自の言語を持ち、宇宙から飛来した"なにか"。それが外星人デス。


    どこから来た?

    なにをしている?

    なぜ地球へ?

    どのような技術を持っている?


    ──外星人とは、何者?

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    youdex

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