懐中電灯を片手に曜の声がするほうへ歩いていく。
これで外に出られる、そう思うと歩くペースも早く軽やかになった。
善子「曜!どこにいるの!」
曜「あっ、善子ちゃん……!こっちだよ!」
一寸先は闇のなか、声を掛け合って合流を図る。
再会できたのは、池から右の洞窟を通ってしばらく進んだ先の空間だった。
曜「善子ちゃん!」
善子「曜!」
ようやく対面を果たす。
オリーブ色のトレンチコートを着て、右手に懐中電灯をもつ曜は、笑顔で歩み寄る。
いつも軽装の彼女が、めずらしい。善子は意外に思った。
曜「やっとみつけたよ!探したんだから……」
曜「洞窟の出口は美渡ねぇたちが見張ってるから、奥の方の出口に……」
曜「さあ、行こう!」
そういって左手を伸ばし、善子の手を掴む。
善子「わかったわ、行きま――」
うなずいた善子は手元に視線を向けた瞬間。
善子「……ッ!」
背筋に戦慄が走る。目を大きく見開き、後頭部を殴られたような衝撃を受けた。
反射的に曜の手を振り払う。
これで外に出られる、そう思うと歩くペースも早く軽やかになった。
善子「曜!どこにいるの!」
曜「あっ、善子ちゃん……!こっちだよ!」
一寸先は闇のなか、声を掛け合って合流を図る。
再会できたのは、池から右の洞窟を通ってしばらく進んだ先の空間だった。
曜「善子ちゃん!」
善子「曜!」
ようやく対面を果たす。
オリーブ色のトレンチコートを着て、右手に懐中電灯をもつ曜は、笑顔で歩み寄る。
いつも軽装の彼女が、めずらしい。善子は意外に思った。
曜「やっとみつけたよ!探したんだから……」
曜「洞窟の出口は美渡ねぇたちが見張ってるから、奥の方の出口に……」
曜「さあ、行こう!」
そういって左手を伸ばし、善子の手を掴む。
善子「わかったわ、行きま――」
うなずいた善子は手元に視線を向けた瞬間。
善子「……ッ!」
背筋に戦慄が走る。目を大きく見開き、後頭部を殴られたような衝撃を受けた。
反射的に曜の手を振り払う。
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